PLフィルターで風景写真をより鮮やかに!

青空や紅葉などの美しい風景・夜景を撮影したものの、鮮やかさに欠けていてがっかりしたことはないでしょうか。そんなときに活用したいのがPLフィルターです。PLフィルターをレンズに装着すれば、被写体の元の鮮やかな色合いを写すことができます。
PLフィルターには67mm・72mm・77mmなどのフィルター口径があり、反射率や形状もさまざまです。そのため、いざ購入するとなると、どのPLフィルターを選べばいいか迷ってしまいますよね。
そこで、今回はPLフィルターの選び方や人気おすすめランキングをご紹介します。使い方やNDフィルターとの比較についても解説するので、ぜひ参考にしてください。
【結論コレ!】編集部イチ推しのおすすめ商品
第1位 HAKUBA(ハクバ) XC-PRO エクストリーム サーキュラーPLフィルター CF-XCPRCPL77
商品スペック:
- 種類:CPL
- 反射率:0.6%
- コーティング(撥水/撥油):◯/-
- フィルター口径:77mm
PLフィルターの構造と仕組み

2枚のガラスで偏光膜を挟んだ形が基本的なPLフィルターの構造です。偏光膜はスリットの細かく入った形状で、特定の方向の光を吸収することができます。反射する光に合わせてフィルターを回転させ、偏光膜の方向を変えることで反射光をカットする仕組みです。
PLフィルターの効果とは
風景写真におすすめのPLフィルターですが、使うとどんな効果が得られるのでしょうか。主な機能を紹介します。
虹や桜にもコントラストをつけて色彩がより鮮やかに

PLフィルターは、反射光を制御し、空の色を際立たせる機能を持っています。特に桜の儚げなピンクが青空とのコントラストで映える際にPLフィルターを使うと美しさが増します。フィルターの前面を回転させることで、その効果は微調整が可能です。
また、PLフィルターを使って反射光を強調することで、虹を鮮明に捉えることもできます。ただし、反射を取り除くと虹が見えなくなるため注意が必要です。
光の反射をコントロールして思い通りの写真を

PLフィルターの大きな特徴が反射のコントロールです。水面・ガラス・葉・地面などあらゆるものは光を反射していて、反射を調整することで思い通りの写真を撮ることができます。反射を抑えることでガラスへの映り込みを軽減することが可能です。
逆に反射を増やすように調整すると、水面に映ったものをきれいに撮ることができます。効果の効かせ具合をコントロールして表現のバリエーションを手に入れましょう。ただし、鏡や金属の反射には効果がないので、写真撮影の際は留意しておきましょう。
PLフィルターの選び方
さまざまなメーカーからPLフィルターが発売されており、どれを買うべきか迷ってしまいます。選ぶポイントをご紹介しますので参考にしてください。
風景撮影・AF付きカメラなら「CPLフィルター」をチェック

PLフィルターにはPLフィルターとCPL(C-PL)フィルターがあります。CPLとはCircular Polarized Lightの略で円偏光を意味しており、通常のPL(偏光)フィルターに1/4λ位相差板が追加されたタイプです。
反射を制御する機能は同じですが、PLフィルターはAFや測光機能へ干渉して作動不良を起こす可能性があります。一方、CPLフィルターはハーフミラーやローパスフィルターなどと干渉しないため、AFが正常に動作します。そのため、AF付きのカメラを使用する場合はCPLフィルターを選びましょう。
なお、本記事では「PLフィルター」「CPLフィルター」いずれも「PLフィルター」と呼称して紹介していきます。
フレア・ゴーストを防ぐなら「反射率」をチェック

レンズフィルターを買うときはガラスに入った光がどれくらい反射するかを表す反射率もチェックしましょう。値が低いほどよく光を通し、光がよく通るほど高画質な写真を撮影できます。反射率0.6%前後以下が低反射なフィルターです。
また、反射率が低いほどフレアやゴーストといった映り込みを防げます。低反射率の製品は価格が高い傾向にあるため、予算に合わせて選びましょう。
偏光膜の仕様で選ぶ

撮影する環境に合わせて、偏光膜の仕様も確認しておきましょう。偏光膜は一定方向の光波のみを通す特殊な膜のことで、この偏光膜を2枚のガラスの間に挟んだものがPLフィルターです。通常の偏光膜を使用するとシャッタースピードが約2段分暗くなります。
一方、高透過の偏光膜は暗くなるのが約1段分です。そのため、撮影時につけっぱなしで明るい場所から暗い場所まで使用したい方は、高透過偏光膜を採用したフィルターをおすすめします。
67mm ・77mmなどカメラに合ったレンズ径を選ぶ

49mm・67mm・77mmなどレンズの大きさはさまざまです。PLフィルターはレンズの前面にはめ込んで使うものが多いので、サイズに合ったものを選びましょう。レンズ前面の直径のことをフィルター径と呼び、この数値と同じフィルターを選ばなくてはいけません。
フィルター径はレンズのカタログか、レンズ本体やキャップで確認できます。例えば52㎜であれば、Φもしくはφ(ファイ)という直径を表す記号を付けて「Φ52」や「Φ52㎜」と表記されていることが多いです。フィルター径をよく確認してから購入しましょう。
コーティングで選ぶ
PLフィルターには撥水・撥油コーティングが施されたものや帯電防止コーティングが施されたものなどさまざまです。それぞれ使用用途に合わせて選びましょう。
メンテナンスのしやすさなら「撥水・撥油コーティング」がおすすめ

屋外や雨天の撮影も多い風景の撮影では水や油を弾く撥水・撥油コーティングのPLフィルターがおすすめです。水の付着を気にせず、存分に撮影できます。また、簡単に指紋汚れを拭き取れるので、メンテナンスも簡単です。
静電気によるゴミの付着が気になるなら「帯電防止コーティング」がおすすめ

静電気によるゴミの付着が気になる方は、帯電防止コーティングのPLフィルターがおすすめです。静電気の発生を抑制する特殊な加工で、ゴミやほこりの付着を防止してくれます。快適に使用したい方や、手入れを楽にしたい方におすすめです。
フィルターの形で選ぶ
PLフィルターには丸形と角型の2種類が存在します。それぞれの特徴や利点を把握して、自分のカメラに合ったものを選びましょう。
初心者ならレンズに直接装着する「丸型」がおすすめ

一般的なPLフィルターは金属の枠にフィルタを組み込んだ、レンズに直接取り付ける丸型です。きちんと取り付けると外れにくく、使いやすいため広く使われているので初心者にもおすすめします。レンズの口径に合わせて選ばなくてはいけません。
超広角レンズには「角型」がおすすめ

角型フィルターは四角いPLフィルターで、レンズに直接取り付けずに、アダプターリングとフィルターフォルダーを使ってレンズの前面に取り付けます。丸型フィルターが取り付けられない、超広角レンズを使う場合に利用するのも特徴です。
広角レンズならケラレが防げる「薄型・超薄型」かチェック

回転させて使うPLフィルターは枠が厚いので、広角レンズに使用すると画面の端にフィルターそのものが写りこんでしまう、ケラレという現象が起きる場合があります。これを防ぐには、枠厚を薄くした薄型や超薄型のフィルターを選ぶのがおすすめです。
下記記事では、広角レンズの人気おすすめランキングを紹介しています。ぜひ参考にしてください。
コスパを考えるなら比較的「安い」ものをチェック

コスパを優先したいなら3,000円程度の比較的安いフィルターをチェックしておきましょう。価格が安くても写真撮影には十分対応できるものなので、まずはお試しで使ってみたい方にもおすすめです。
またなかには、1,000円台で購入できる激安のPLフィルターも販売されているので、特にこだわりのない方にも最適になります。
人気のメーカー・ブランドで選ぶ
PLフィルターを選ぶなら人気のメーカー・ブランドから選びたい方も多いです。カメラ用のレンズフィルターといえば、と名前の挙がる代表的なメーカーをご紹介します。
豊富な種類から選ぶなら「Kenko Tokina(ケンコー・トキナー)」がおすすめ

ケンコー・トキナーは写真用品や光学用品を主に製造・販売する日本の企業です。レンズフィルターでは日本の大手メーカーとして知られています。豊富な商品を展開しており、安い商品から高級品まで幅広い価格帯で選びやすいです。
超低反射率と撥水防汚のフィルターなら「Hakuba(ハクバ)」がおすすめ

ハクバ写真産業は写真用品の製造・販売を行う日本の会社です。カメラーケース・バッグや三脚の販売で知られていますが、レンズフィルターも取り扱っています。PLフィルターでは撥水防汚コーティングのXC-PROシリーズがあるのも魅力です。
職人の技が光るフィルター専業メーカーなら「Marumi(マルミ)」がおすすめ

フィルター専業メーカーのマルミ光機は、自社ブランドであるMarumi-マルミを立ち上げ、世界で初めて*のデジタル一眼用のフィルターを発売しました。製造工程のすべてに職人の手仕事が入り、機械では出せない品質の高いフィルターを生み出し続けています。
*2003年/メーカー公式サイト参照
「Nikon(ニコン)・OLYMPUS(オリンパス)」との相性重視なら純正品がおすすめ

PLフィルターとレンズとの相性が気になる方やカメラ本体からオプションに至るまで同じブランドで揃えたい方には純正品がおすすめです。ニコンやオリンパスなど各カメラメーカーからPLフィルターが発売されています。
下記記事では、ニコンカメラの人気おすすめランキングをご紹介しています。ぜひチェックしてみてください。
iPhoneなどスマホで使うなら「スマホ用」もチェック

PLフィルターは眼レフやミラーレスに装着して使う商品がほとんどです。iPhoneなどのスマホでも使いたい方にはクリップの様にスマートフォンのレンズを挟み込んで使うタイプがあります。購入する場合はスマートフォンの厚みやレンズの位置を確認しましょう。
PLフィルターの人気おすすめランキング14選
第1位 HAKUBA(ハクバ) XC-PRO エクストリーム サーキュラーPLフィルター CF-XCPRCPL77
商品スペック:
- 種類:CPL
- 反射率:0.6%
- コーティング(撥水/撥油):◯/-
- フィルター口径:77mm
口コミを紹介
装着と脱却がスムーズである。また、収納ケースも重宝している。
https://amazon.co.jp
また、偏光が効き、回転が滑らかである。
第2位 Amazonベーシック CF02-NMC16-77
商品スペック:
- 種類:CPL
- 反射率:-
- コーティング(撥水/撥油):-
- フィルター口径:77mm
第3位 Kenko(ケンコー) ZX C-PL 542620
商品スペック:
- 種類:CPL
- 反射率:片面反射率0.3%以下
- コーティング(撥水/撥油):◯/◯
- フィルター口径:62mm
第4位 ハクバ SMC-PRO サーキュラーPL AMZCFSMCPCPL62
商品スペック:
- 種類:CPL
- 反射率:0.8%
- コーティング(撥水/撥油):-
- フィルター口径:62mm
第5位 MARUMI(マルミ) EXUS サーキュラーPL 816076
商品スペック:
- 種類:CPL
- 反射率:-
- コーティング(撥水/撥油):◯/-
- フィルター口径:52mm
第6位 Kenko(ケンコー) C-PL(W) 671443
商品スペック:
- 種類:CPL
- 反射率:-
- コーティング(撥水/撥油):-
- フィルター口径:67mm
口コミを紹介
効果は期待通り。安くて良い。
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第7位 K&F Concept CPLフィルター 3枚クリーニングクロス付属(NANO-Kシリーズ)
商品スペック:
- 種類:CPL
- 反射率:0.6%
- コーティング(撥水/撥油):◯/-
- フィルター口径:37mm
第8位 Kenko(ケンコー) PRO1D サーキュラーPL NEO 227725
商品スペック:
- 種類:CPL
- 反射率:1%以下
- コーティング(撥水/撥油):◯/-
- フィルター口径:77mm
口コミを紹介
このフィルターを使用した。風景写真は、これまでより、色彩があざやかで、紅葉がそのまま表現出来、
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買って良かった。
第9位 Kenko(ケンコー) PRO1D WIDE BAND サーキュラーPL (W)
商品スペック:
- 種類:CPL
- 反射率:-
- コーティング(撥水/撥油):-
- フィルター口径:67mm
口コミを紹介
もっと早く手に入れればよかったと撮影する度に思い知ります。
https://amazon.co.jp
順光で空や木々、花などの鮮やか具合がガラッと変わりますね。
第10位 Kenko(ケンコー) Zéta Quint C-PL 727713
商品スペック:
- 種類:CPL
- 反射率:片面0.6%以下
- コーティング(撥水/撥油):-
- フィルター口径:77mm
口コミを紹介
写真は一期一会。折角の被写体の美しさを表現するのですから、このフィルターを購入しました。買って良かったと思います。
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第11位 Hakuba(ハクバ) S(スクリュー)ワイドサーキュラーPLフィルター CF-SWCP72
商品スペック:
- 種類:CPL
- 反射率:4%
- コーティング(撥水/撥油):-
- フィルター口径:72mm
口コミを紹介
写真の世界が広がりました。
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色彩が良くなったり、水辺の写真に雰囲気が出ます。
第12位 NiSi Ti Enhanced CPL ND8100
商品スペック:
- 種類:CPL
- 反射率:-
- コーティング(撥水/撥油):◯/◯
- フィルター口径:67mm
口コミを紹介
最高です!空の色、肌の色、全てが綺麗に写ります!
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常用フィルターになりそうです!
第13位 NiSi iPhoneフィルターキット ランドスケープキット(PL ND64 ミディアムGND)
*iPhoneのバージョンや機種によっては装着できない場合もあります。詳しい対応機種についてはメーカーにご確認ください。
商品スペック:
- 種類:角型PLフィルター(偏光フィルター)、NDフィルター、GNDフィルター(ハーフND)
- 反射率:-
- コーティング(撥水/撥油):-
- フィルター口径:-
第14位 Kenko(ケンコー) SNSマスター CPL
*クリップは厚さ14mm以下、機器の端からカメラレンズの中心までが27mm以下のデバイスに対応
**どちらか片方のレンズに合わせて使用。テレ側レンズを使用して撮影する場合、事前に市販のアプリを使ってテレ側を選択して使用。
商品スペック:
- 種類:CPL
- 反射率:-
- コーティング(撥水/撥油):-
- フィルター口径:-
PLフィルターのおすすめ商品比較一覧表
商品名 | 画像 | 購入サイト | 特徴 | 種類 | 反射率 | コーティング(撥水/撥油) | フィルター口径 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
第1位 XC-PRO エクストリーム サーキュラーPLフィルター CF-XCPRCPL77 HAKUBA(ハクバ) | ![]() | Amazon楽天ヤフー | 超低反射率0.6%!高性能なPLフィルター | CPL | 0.6% | ◯/- | 77mm |
第2位 CF02-NMC16-77 Amazonベーシック | ![]() | Amazon | とにかく安い!お手頃価格のPLフィルター | CPL | - | - | 77mm |
第3位 ZX C-PL 542620 Kenko(ケンコー) | ![]() | Amazon楽天ヤフー | 平面性を保つから高解像で撮影できる | CPL | 片面反射率0.3%以下 | ◯/◯ | 62mm |
第4位 SMC-PRO サーキュラーPL AMZCFSMCPCPL62 ハクバ | ![]() | Amazon | Amazon限定のC-PLフィルター | CPL | 0.8% | - | 62mm |
第5位 EXUS サーキュラーPL 816076 MARUMI(マルミ) | ![]() | Amazon | 高透過の偏光膜&帯電防止コーティング | CPL | - | ◯/- | 52mm |
第6位 C-PL(W) 671443 Kenko(ケンコー) | ![]() | Amazon | 広角レンズにも使える!初心者におすすめのPLフィルター | CPL | - | - | 67mm |
第7位 CPLフィルター 3枚クリーニングクロス付属(NANO-Kシリーズ) K&F Concept | ![]() | Amazon | 反射率0.6%!広角OKな薄型設計 | CPL | 0.6% | ◯/- | 37mm |
第8位 PRO1D サーキュラーPL NEO 227725 Kenko(ケンコー) | ![]() | Amazon | 撥水コーディングだから水に強い | CPL | 1%以下 | ◯/- | 77mm |
第9位 PRO1D WIDE BAND サーキュラーPL (W) Kenko(ケンコー) | ![]() | Amazon | 薄枠設計だから広角レンズでもOK | CPL | - | - | 67mm |
第10位 Zéta Quint C-PL 727713 Kenko(ケンコー) | ![]() | Amazon楽天 | 衝撃や汚れに強い耐久性に優れたフィルター | CPL | 片面0.6%以下 | - | 77mm |
第11位 S(スクリュー)ワイドサーキュラーPLフィルター CF-SWCP72 Hakuba(ハクバ) | ![]() | Amazonヤフー | ケラレが起きにくい薄型フィルター | CPL | 4% | - | 72mm |
第12位 Ti Enhanced CPL ND8100 NiSi | ![]() | Amazon | 撥水・撥油に優れたフィルター | CPL | - | ◯/◯ | 67mm |
第13位 iPhoneフィルターキット ランドスケープキット(PL ND64 ミディアムGND) NiSi | ![]() | Amazon | iPhone*に対応したPLフィルター | 角型PLフィルター(偏光フィルター)、NDフィルター、GNDフィルター(ハーフND) | - | - | - |
第14位 SNSマスター CPL Kenko(ケンコー) | ![]() | Amazon楽天 | スマホ用ケンコーのクリップ式フィルター | CPL | - | - | - |
通販サイトの最新売れ筋ランキングもチェック!
各通販サイトの売れ筋ランキングも是非以下より参考にしてみてください。
※上記ランキングは、各通販サイトにより集計期間・方法が異なる場合がございます。
PLフィルターを使いこなすには
PLフィルターを使いこなすために、付け方や使い方のポイントをご紹介します。正しく使って美しい写真を撮影しましょう。
ミラーレスや一眼レフカメラに!PLフィルターの付け方は?

一般的な丸型のPLフィルターはミラーレスや一眼レフカメラのレンズ前面にねじの要領で回してはめ込んで使います。ほかのフィルターやレンズフードは外しましょう。回して締める際に力を入れすぎると、破損したり外れなくなる恐れがあるので気を付けてください。
PLフィルターの使い方

PLフィルターの被写体側の枠を回すと、フィルターの効果を確認できます。角度によってコントラストの強弱や色の見え方が変わるので、最適な状態を探しましょう。青空は逆光ではなく順光、特に太陽を背にしてカメラが90°のときが青を鮮やかに写せます。
水面やガラス面、葉の表面の反射を取り除きたいときは、面に対して30~40°の斜め方向から撮影すると効果が出やすいです。真正面からの撮影は効果が得られません。
劣化を防ぐメンテナンス・保管方法

PLフィルターは熱や紫外線で劣化が進んでしまいます。少しでも長持ちさせるため、保管方法が重要です。直射日光の当たる場所や高温になる車内などに放置しないようにしましょう。フィルターケースに収納し、使うときだけ取り出すのがおすすめです。
保管する前には、ブロアーを使ってレンズ表面のホコリを飛ばしたり、クリーニングクロスとクリーニング液を使って拭き取ったりしましょう。
PLフィルターの効果を作例で確認する
どんな場面でPLフィルターの効果が発揮されるのか、さまざまなシーンごとに作例でご紹介します。実際に使う状況をイメージしてみてください。
空気中のかすみの除去効果で青空の色が際立つ

空気中の塵や埃、水分に光が乱反射する影響をPLフィルターで抑えることで、写したいものの本来の色をより鮮やかに写しだします。青空をより青く鮮やかに表現することができるでしょう。PLフィルターの角度を調整することで効果の強弱を変えることもできます。
葉の反射を取り除くことで紅葉を鮮やかに見せる

紅葉が白っぽくかすんで写ってしまう現象も、光の反射が原因です。葉の表面に当たって反射する光をPLフィルターで取り除くことで鮮やかな色に見せるのも可能です。同時に青空も濃く鮮やかに写るので、メリハリのある写真ができ上がります。
くっきりした色合いで物撮りにも効果的

風景だけではなく、室内の物撮りでもPLフィルターは活躍してくれるのでおすすめです。被写体そのものの反射をPLフィルターで取り除くことで、より色を鮮やかにし、質感も伝わる写真が撮れます。
海・水面への映り込みをコントロール

海や湖などの風景を撮る際に水面の映り込みが気になる場合もあります。水面の反射を取り除くことで、透明感や水中の様子をきれいに写すのが可能です。PLフィルターは反射光を調整して映り込みの度合いを変えられるのでいろいろ試してみるのもおすすめします。
ガラスの映り込みを軽減する

ショーウィンドウを撮影する際に周りが写り込む場合にもPLフィルターは便利です。画像を加工しようとしても消すことが難しいですが、PLフィルターはガラスの反射を抑えてくれます。真正面から撮影する場合は効果が得られないので、角度には注意してください。
PLフィルターのデメリット・注意点
風景写真の撮影に欠かせないPLフィルターですが、撮影に向かない場面もあります。使用上の注意点やデメリットも知ったうえで、PLフィルターを使いこなしましょう。
PLフィルターと保護フィルターを重ねて使用しない

PLフィルターと保護フィルター重ねて使わないようにしましょう。保護フィルターを付けたままだと、ケラレが発生する場合もあります。また、ガラス面が増えるのでフレアーやゴーストが発生するのもデメリットです。使用前に保護フィルターは外してください。
暗くなるので手ブレに気を付ける

PLフィルターを取り付けるとレンズに入る光の量は減ってしまいます。つけない場合に比べて約1~2段階暗くなるので、その分感度を上げるかシャッタースピードを上げなくてはいけません。そのため、手ブレに気を付けて撮影しましょう。
超広角レンズを使う場合は偏光ムラが起こる可能性も

超広角レンズにPLフィルターを使った場合、写る範囲が広いためにフィルターの効果が均一に表れない、偏光ムラという現象が起こる場合があります。これを避けるにはPLフィルターの効果を弱めて使うか、撮影の角度を変えるなどの対処が必要です。
偏光フィルターには寿命がある!つけっぱなしは厳禁

製品や使用頻度にもよりますが、PLフィルターの寿命は7~8年程度です。熱や紫外線に弱いため、レンズにつけっぱなしにしておくと更に劣化が早まってしまいます。使わないときは取り外してしまっておくのがおすすめです。
熱や紫外線にさらされていると、偏光フィルターの偏光膜が劣化し、黄色く変色してきます。こうなると色が濁ってきれいな写真が撮影できません。白い紙や布の上に置いて、黄色っぽく見えてきたら買い替えを検討しましょう。
PLフィルターは夜間や人物撮影に使える?
PLフィルターは、夜間や人物撮影でも活躍します。ここからは、夜間撮影・人物撮影の際のポイントについてご紹介します。
夜景撮影の場合

PLフィルターを付けるとどうしても暗くなってしまうので、光量の少ない夜景撮影の場合に使うのは難しいです。ただし、室内から夜景を取るときのガラスの映り込みは減らせるので、三脚などで手ブレを防げる場合にはPLフィルターを使ってみるのもおすすめします。
人物などのポートレート撮影の場合

PLフィルターは風景写真に向いているとされていますが、主に人物を被写体とするポートレートの場合はどうでしょうか。室内で光量が少ない場合などPLフィルターを使うと更に暗くなってしまうのでいらない場合もあります。
ですが、例えば屋外の太陽の光が強い場合は、肌の反射を減らすことで肌の発色をきれいに見せられますし、曇り空を背景にした場合もぼんやり白っぽく写ってしまうのを防ぐ効果も十分です。このようにシーンによって使い分けるのをおすすめします。
レンズとサイズが合わない場合はステップアップリングを使う

ひとつのPLフィルターを複数のカメラで使いまわししたい、でもレンズ径が異なる場合にはステップアップリングがおすすめです。ステップアップリングを使うと小さな口径のレンズに大きな口径のフィルターを使えるようになります。
いくつもレンズがある場合は一番大きな口径のレンズに合わせたフィルターを買い、小さなレンズ用にステップアップリングを購入するのがおすすめです。PLフィルターよりステップアップリングの方が比較的安価なのでレンズの数分揃えるのもおすすめします。
自作はできる?PLフィルターの代用

PLフィルターはガラスと偏光膜でできているので、工作用などで売られている偏光板を使えば代用となるフィルターを自作するのも可能です。効果を調節したり、防水などの機能は難しく、AFのカメラには向かないのですが、反射光を遮る役目は果たせます。
そのほかのレンズフィルターとの違い
レンズフィルターはPLフィルター以外にもあります。特徴を知って必要に応じて使い分けましょう。
NDフィルターとの違い

NDフィルターとは、レンズに入る光の量を減らすもので、Neutral Density(ニュートラル・デンシティー)の略です。その効果はシャッタースピードを遅くしたいときや背景をぼかしたいときに使います。
NDフィルターで光量を減らし、シャッタースピードを遅くすれば、被写体をブレさせられます。PLフィルターとNDフィルターは重ねて装着できるため、それぞれの特徴を生かし、明瞭なコントラストと、スローな時間の流れを両立させた表現も可能です。
プロテクトフィルターとは

プロテクトフィルターとは汚れや傷からレンズを守ってくれるフィルターで、画質への効果はありません。ぶつけたときの衝撃を吸収したり、帯電防止効果のあるものは静電気で埃がつくことも防ぎます。撥水・防汚加工が施されているものがおすすめです。
以下ではデジタルカメラの人気おすすめランキングをご紹介しています。ぜひ参考にしてください。
まとめ
PLフィルターは風景写真を美しく撮影するのに欠かせません。今回は初心者が使いやすいモデルも含めておすすめランキング14選をご紹介しました。いろいろなメーカーから、手持ちのカメラにあったPLフィルターを選んでください。