スニーカー選びでまず確認したいのは、いつ・どこで・どれくらい履くかです。通勤や通学なら軽さと耐久性、立ち仕事ならクッション性と安定感、旅行には軽量で汎用性の高いモデルが適しています。

ランニングやウォーキングを習慣にしている場合は、足への負担を考慮した専用設計がおすすめです。用途が明確になれば必要な機能が絞りやすく、失敗しにくくなります。自分に合った使い方から逆算して選ぶのがポイントです。

長時間歩いたり立ち続けたりすると、足の裏だけでなく膝や腰にも疲れがたまります。負担を和らげるには、クッション性と厚底設計が大きな役割を果たします。

クッション性が高いスニーカーは着地時の衝撃を吸収し、足へのストレスを軽くします。とくにアスファルトやコンクリートのような硬い場所で効果が実感しやすいです。また、厚底設計は単に見た目がトレンドなだけでなく、ソール部分に余裕があることで衝撃をさらに分散。歩き疲れを抑えるうえで、非常に有効な構造です。

重たい靴を履き続けると脚の筋肉に余計な負担がかかり、夕方にはだるさを感じやすくなります。

• 片足の重さが250g前後
• ミッドソールの素材が軽い
• アッパー（甲部分）が薄手のメッシュ素材

一方で、上記のような軽いスニーカーなら足運びがスムーズで長時間履いても疲れにくいのが特徴です。

スニーカーのフィット感は、ただ「きつくない」では不十分です。足の形にしっかり寄り添い、歩くたびにずれたり圧迫されたりしないことが重要です。

また、日本人の足は海外製のスニーカーでは幅が狭く感じられることがあります。足の甲が高い、横幅が広いと感じる場合はワイドサイズや足囲に対応したモデルを選びましょう。かかとが浮くと摩擦で靴ずれを起こしやすく、きつすぎると血行が悪くなります。

人間の足裏には土踏まずの部分に自然なカーブ（アーチ）があります。アーチサポートのあるスニーカーはカーブを内側から支え、足への負担を和らげる働きをします。

とくに偏平足や扁平足や長時間立ち続けることが多い人は、アーチが潰れたままの状態になると、膝や腰の不調につながることもあります。

スニーカーの安定性はソール（靴底）の形状と素材で大きく変わります。とくに雨の日や舗装されていない道、階段の多い場所を歩く際は滑りにくさとブレの少なさが安全性を左右します。ソール部分は以下の2点をおさえたものがおすすめです。

• 底の接地面がフラットで広め
• アウトソール（外側のゴム部分）に深い溝や凹凸が施されている

スニーカーは機能性だけでなく、見た目や使い勝手も大切です。どんなに快適でも、服装に合わなかったりいちいち紐を結び直す手間がかかったりすると、使わなくなることもあります。

通勤や通学にはシンプルで清潔感のあるデザインがおすすめです。ブラックやネイビー、グレーなど、スーツや制服にも自然に調和する色味を選ぶとシーンを問わず使いやすくなります。脱ぎ履きがラクなスリップオンや、軽めの一脚タイプも人気があります。

スニーカー選びでは価格と品質のバランスも見逃せません。高価だからといって必ずしも自分に合うとは限らず、逆に安価でも長く使えるモデルは存在します。

とくに、学生や毎日使う場面が多い人にとってはコスパのよさが重要です。たとえば、5,000円台でもソールの耐久性が高く、中敷きが交換できるタイプなら長期間快適に履けます。一方、毎日の負担が大きくない人、特別なシーンでしか使わない場合は、デザインや軽さを優先するのもおすすめです。