安全なフライパンを選ぼう!

毎日調理で使うフライパン。食材が直に触れるからこそ、安全性の高さに注目している方もいるかもしれません。調理の工程で安全を守りたいなら、PFOAやPFOSなどの物質を含まないフライパンを選びましょう。
今回は、体に安全なフライパンを選びたい方へ向けておすすめ商品をランキング形式でご紹介します。料理人の松本敏弘さんに選び方のポイントをお伺いしました。ご購入を迷われている方は、ぜひ参考にしてみてください。

買ってはいけない?危険性が高いフライパンの特徴とその理由とは

フッ素樹脂加工のフライパン
多くのフッ素樹脂加工のフライパンにはPTFEが使用されています。PTFE自体は安全とされていますが、温度が260℃以上になるとPTFEの劣化が始まり、360℃になると分解ガスが発生します。そのため、体の小さなペットを飼っているご家庭には、万が一のことを考えてPTFE不使用のフライパンがおすすめです。
同じくフッ素樹脂であるPFOAとPFOSについては人体への悪影響が確認されているため製造・輸入が禁止されています。現在流通している多くのフライパンには使用されていませんが、購入の際には使用の有無を確認するようにしましょう。
鉛・カドミウムなどの重金属を使用したフライパン
鉛やカドミウムは、人体に蓄積すると中毒症状を起こします。いずれも限度値が設定されていますが、影響が気になるという方は鉛やカドミウムを使用していない鉛・カドミウムフリーのフライパンを選ぶのがおすすめです。
コラム|よく耳にする「テフロン加工」とは?
よく耳にするコーティングフライパンとして「テフロン加工」のフライパンがありますが、「テフロン」は物質名ではなくケーマーズ社(旧デュポン社)の登録商標です。テフロンはフッ素樹脂のことを指しています。
専門家おすすめの安全性の高いフライパンはこれ!
バッラリーニ バッラリーニ フェラーラ フライパン 24cm IH 75001-779
PFOA・重金属・ニッケル不使用なので、安全性が高いのも嬉しく、デザイン性と機能性さらに安全性に優れた、長く愛用したくなる一品といえます。なお、フッ素樹脂PTFEは使用している点は留意しておきましょう。
商品スペック:
- 材質:(本体)アルミニウム / (ハンドル)フェノール樹脂
- 安全性:PFOA・重金属・ニッケル不使用
- 加熱力:ムラなく熱を与えられる
- 耐久性:石のように硬くて丈夫
- 使い勝手:サーモポイント付き
- 重量:0.8kg
- サイズ:24cm

テフロン*のフライパンを塗装が剥げたまま使用しているご家庭が多いですが、体への悪影響が心配です。1〜2年ごと買い換えるのは財布にも地球にも優しくないですし、**どうせなら安全性が高く、長く使えるものがいい**ですよね。



※ケーマーズ社(旧デュポン社)の登録商標です
安全性が気になる方必見!フライパンの選び方
選び方①加工(コーティング)されているものから選ぶ
最近は人体に影響を及ぼさないコーティングが多数作られています。中でもおすすめなのがフッ素樹脂を使用しないセラミック加工やホーロー加工です。
なお、よく耳にするダイヤモンドコート・マルチコート・チタンコートにはフッ素樹脂が使用されています。
セラミック加工 | ホーロー加工 | |
こんな人におすすめ | 熱伝導性が高いものが欲しい人 | おしゃれなデザインを選びたい人 |
メリット | ・熱伝導性が高い ・カラフルなものが多くておしゃれ | 匂いが付きにくく長時間保存できる |
デメリット | ・表面の滑り具合が劣る(水分の多い料理におすすめ) ・やや脆く傷つきやすい | 重くずっしりしている |
耐熱温度で選ぶなら400℃でも使用できる「セラミック加工」がおすすめ

アルミ製の本体にセラミックでコーティングを施しています。セラミックとは「陶器」です。硬くて焦げつきにくく、お手入れのしやすいフライパンといえます。フッ素樹脂加工により、高温に強く熱伝導性のよさも魅力です。
セラミックはやや脆いのも特徴で、傷つけるとそこから剥がれてしまう可能性もあります。安全性を高めるために、傷つけにくいキッチンツールを使うなどケアが必要です。
デザイン性の高いものを選ぶなら「ホーロー加工(エナメル加工)」がおすすめ

ホーロー加工(エナメル加工)はデザイン性が高く人気のブランド「ル・クルーゼ」や「ストウブ」の調理器具で見られるコートです。ホーローはフッ素樹脂を使用しておらず、安全性が高いといえます。
鋳物ホーローのフライパンはずっしりと重く、自由自在に動かすのが難しいところがデメリットです。それでも耐久性の高さやお手入れが簡単なところ、においがつきにくく長時間の保存も可能な点は魅力的といえます。
選び方②加工(コーティング)されていないものから選ぶ

鉄製フライパン | ステンレス製フライパン | |
メリット | 鉄分を補える | サビに強い 見た目が綺麗 |
デメリット | サビやすい | 重い(鉄製よりは軽い) |
鉄製のフライパンは重さがあるのがデメリットですが、料理がおいしく仕上がりフライパン自体も長持ちします。良いものを長く使いたいという方におすすめです。
ステンレス製のフライパンの中にはアルミニウム製のものと同等の重さのフライパンも売られています。しかし鉄製のもの、フッ素樹脂加工のものよりも食材がフライパンの表面とくっつきやすいのがデメリットです。余熱をしっかりと行い油をひいて調理しましょう。

フッ素不使用フライパンのおすすめ商品一覧表
商品名 | 画像 | 購入サイト | 特徴 |
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フッ素不使用フライパンのおすすめランキング7選
第1位 京セラ(Kyocera) セラブリッドフライパン CF-G21B-WPK
また、硬さがあるので、メラミンスポンジでしっかりお手入れできるのも魅力です。
商品スペック:
- 材質:セラミック
- 安全性:PTFE/PFOA/鉛/カドミウム不使用
- 加熱力:セラミックの高熱伝導性
- 耐久性:従来焦げ付きにくさ30%アップ
- 使い勝手:中火以下推奨
- 重量:615g
- サイズ:21cm
第2位 グリーンパン ウッドビー フライパン 26cm CC001011-001
黒やシルバーが多いフライパンの中で、ホワイトやブルー・グリーンなどカラフルなデザインも目を引きます。他の素材と比べて食材がくっつきにくく、お手入れが簡単な点もメリットです。
商品スペック:
- 材質:アルミニウム
- 安全性:PFOA・PFAS・鉛・カドミウム不使用
- 加熱力:アルミニウムの高熱伝導性
- 耐久性:セラミックの高耐久性
- 使い勝手:中火・弱火で使用推奨
- 重量:880g
- サイズ:26cm
第3位 グリーンパン(Greenpan) スマートシェイプ フライパン 20cm
商品スペック:
- 材質:仕上げタイプ 焦げ付き防止加工, 本体:アルミニウム セラミックコーティング
- 安全性:フッ素不使用
- 加熱力:熱伝導性が高い
- 耐久性:-
- 使い勝手:「弱火から中火」で十分調理が可能
- 重量:600g
- サイズ:全長39.5×幅20.5×高さ8.1×深さ4.5cm
第4位 グリーンシェフ フライパン 26cm
・持ち手が木目調で調理中も熱くなりにくい
・ダイヤモンドコーティングにより外はカリっと、中はジューシーに仕上がる
【ここが少し気になる!】
・コーティングの耐久性が若干低い
商品スペック:
- 材質:アルミニウム
- 安全性:フッ素樹脂(PTFE)、PFAS、PFOA、鉛、カドミウム不使用
- 加熱力:高熱伝導性高い
- 耐久性:耐摩耗性試験120万回クリア
- 使い勝手:底面がゆがまずに熱がムラなく伝わる
- 重量:830g
- サイズ:26cm
第5位 京セラ NEWセラブリッド フライパン 26cm CF-26C-WBU-BC
軽量なところが使いやすくタフだと人気です。外面にもセラミック塗装が施されており、美しさが長持ちします。
商品スペック:
- 材質:アルミニウム合金
- 安全性:PTFE/PFOA不使用
- 加熱力:セラミックの高熱伝導性
- 耐久性:フッ素加工の焦げにくさ
- 使い勝手:中火・弱火で使用推奨
- 重量:890g
- サイズ:26cm
第6位 貝印(KAI CORPORATION) 軽いフライパン 26cm DW5629
商品スペック:
- 材質:アルミニウム合金
- 安全性:PFOA・PFOSフリー
- 加熱力:スピン製法採用で、厚底+薄側面構造により高熱効率
- 耐久性:外面耐熱焼付け塗装
- 使い勝手:ー
- 重量:約527g
- サイズ:直径26cm
第7位 CAROTE アイスクリームシリーズ フライパン セット4点
商品スペック:
- 材質:ステンレス鋼
- 安全性:PFOA・PFOS・鉛・カドミウム不使用
- 加熱力:ー
- 耐久性:ー
- 使い勝手:ー
- 重量:フライパン 20cm/0.38kg、26cm/0.59kg
- サイズ:20cm・26cm
コーティングなしフライパンのおすすめ商品一覧表
商品名 | 画像 | 購入サイト | 特徴 |
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コーティングなしフライパンのおすすめランキング8選
第1位 パール金属 日本製 鉄フライパン 24cm HB-1520
・強火で一気に高温調理できるため香ばしく焼きたい食材の調理に最適
・オール熱源対応でさまざまな環境で使用できる
・品質に対して価格が安くコスパがいい
【ここが少し気になる!】
・鉄製のため重みがあり持ち手の形状的にも振るのが難しい
・使い始めの焼き処理に手間がかかる
商品スペック:
- 材質:鉄
- 安全性:ノンコーティングで安全
- 加熱力:鉄製で熱伝導性高
- 耐久性:使い始めは手入れ必要
- 使い勝手:使い始めは手入れ必要
- 重量:0.85kg
- サイズ:24cm
第2位 岩鋳 岩鋳 Iwachu 24012
・ガスのほかIH100V・200Vにも対応している
・厚みのある南部鉄器製で、蓄えた熱が効率よく食材に伝わる
・焼き面に細かな凹凸があるため油馴染みが良く焦げ付きにくい
【ここが少し気になる!】
・200VのIH機器で使う際は変形防止のため中火以上で使用できない
・手入れをしていても焦げ付きやすい
・鉄製のため重く女性や高齢者には使いづらい
商品スペック:
- 材質:鉄
- 安全性:ノンコーティングで安全
- 加熱力:蓄えた熱が効率よく食材に伝わる
- 耐久性:油馴染みが良く焦げ付きにくい
- 使い勝手:肉厚のあるフライパン
- 重量:2.2kg
- サイズ:23.5cm
第3位 リバーライト 極 ジャパン フライパン 26cm
・表面の特殊(窒化)熱処理によって鉄製でもサビにくい
・丈夫で傷にも強くお手入れが簡単。金属ツールや金ダワシの使用もOK
・食材に素早く大量の熱を通せるため、炒め物はシャキッと、焼き物は香ばしく仕上がる
【ここが少し気になる!】
・鉄製のため重く片手で振りづらい
・熱し具合と油の加減が難しく食材が焦げる事がある
商品スペック:
- 材質:鉄製
- 安全性:ノンコーティングで安全
- 加熱力:鉄製で熱伝導性高
- 耐久性:鉄表面特殊熱処理
- 使い勝手:本格的な3.2mm厚
- 重量:1.7kg
- サイズ:26cm
第4位 大人の鉄板 フライパン フライパン26cm
信頼できる職人さんが、ノンコーティングで安全性の高い鉄を使って作るフライパンです。
商品スペック:
- 材質:鉄製
- 安全性:ノンコーティングで安全
- 加熱力:ムラのない焼上がり
- 耐久性:使い始めは手入れ必要
- 使い勝手:2倍の保温力
- 重量:ずっしり(情報未公開)
- サイズ:26cm
第5位 Vita Craft(ビタクラフト) フライパン 26cm
熱効率が良く余分な油を使わずに済むため、ヘルシーな調理も作れます。1.6kgと軽量なので、主婦の方々にも使いやすいです。
商品スペック:
- 材質:ステンレス
- 安全性:ノンコーティングで安全
- 加熱力:鉄製に次ぐ熱効率
- 耐久性:傷つかないステンレス製
- 使い勝手:10年長期保証
- 重量:1.6kg
- サイズ:25.5cm
第6位 宮崎製作所(Miyazaki Seisakusho) ジオ ソテーパン
信頼できる日本製、さらに安心の15年保証は、耐久性への自信の表れです。ジオ・プロダクトの製品は、服部栄養専門学校の服部校長が推薦しています。
商品スペック:
- 材質:ステンレス
- 安全性:ノンコーティングで安全
- 加熱力:鉄製に次ぐ熱効率
- 耐久性:傷つかないステンレス製
- 使い勝手:15年長期保証
- 重量:1.92kg
- サイズ:25cm
第7位 和平フレイズ enzo 鉄フライパン 26cm
持ちやすい木のハンドルはデザイン性はもちろん、重さを感じにくい重量配分になっているのが特徴です。女性も扱いやすく、安全性にも優れています。
商品スペック:
- 材質:鉄製
- 安全性:ノンコーティングで安全
- 加熱力:強火調理が得意
- 使い勝手:握りやすい形状
- 重量:1100g
- サイズ:26cm
第8位 マイヤー マキシム IHフライパン26cm MXS-P26
商品スペック:
- 材質:ガラス, ステンレス鋼, 強化ガラス
- 安全性:底面三層構造
- 加熱力:-
- 耐久性:-
- 使い勝手:オール熱源対応
- 重量:1.5kg
- サイズ:26cm
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【大きさ・重さなど】基本的なフライパンの選び方をご紹介!
ここからはフライパンの基本的な選び方を紹介します。ぜひ参考にしてください。
用途に合わせたサイズで選ぶ
フライパンは家族の人数や調理したいものに応じた、適切なサイズを選びが重要です。安全性に気をつけた、サイズ選びのポイントをご紹介します。
人数 | 大きさ | 重さ |
1・2人用 | 20㎝前後 | 約500g |
3・4人用 | 26㎝前後 | 約700g |
5人以上 | 30㎝以上 | 約1kg |
「20cm前後」はこんな人におすすめ
- 一人暮らしの人(深めのタイプを選ぶとスープも作れて◎)
- サブのフライパンが欲しい人
- 長借のおかずなどの簡単な料理を作るとき
スキレットのようなタイプを選べば、安全性も高くデザイン性も優れているため、テーブルにそのまま出しても見栄えがよく魅力的です。
「26cm前後」はこんな人におすすめ
- 一般的な3~4人家族の方(主菜は28㎝ほどがおすすめ)
- よく食べる一人暮らしの男性の方
主菜を炒めたり焼いたりするのに勝手が良く、1番ポピュラーなサイズです。ティファールのような、安全性が高く使いやすいメーカーも多く出しているので、お好みのものが見つけられます。
「30㎝前後」はこんな人におすすめ
- 5人以上の大家族の方
- パーティーなどで大量に料理を作りたい方
鉄製の中華鍋を選べば、材質の安全性も高く炒め物もしやすいので、小さな子供がいる家庭や作り置きしたいときに重宝します。

POINT①ガス・IHに対応しているものがおすすめ

POINT②ポイントが付いているものがおすすめ

PTFE・PFOAなどがフリーかどうかの見分け方は?

「フライパンに使われている素材一覧を見ても、PTFE・PFOAなどの物質を含んでいないかどうかの見分けがつかない」と悩む方もいます。PTFE・PFOAなどの物質がフリーかの見分け方は、詳しくない方にとっては難しいものです。
どうしても不安な場合は、PTFE・PFOAなどの物質がフリーと明記されたものを選びましょう。安全性を明記しているフライパンは、その分安全面への意識がしっかりとなされている可能性があります。
銅フライパンの安全性は?

熱伝導率の高さが魅力の銅素材のフライパンは安全性の高い素材とされており、フライパンを使っても人体に影響は及ぼしません。銅が有害であると誤解される理由として、緑青と呼ばれるサビが挙げられます。
緑青は青錆とも呼ばれており、銅が酸化すると発生するサビです。しかし、昭和の頃は、学校の教科書に緑青は有害であると、根拠もなしに記載されていました。昭和59年に、厚生労働省が緑青に毒性はないと認めています。
食材が焦げないように調理するポイントは?

料理をしていると、うっかり食材を焦がしてしまうケースもあります。そんなときに気をつけるポイントは火加減です。熱伝導率のいいフライパンで、強火を使ってしまうと、すぐに温度が上昇し、表面が焦げ、中に火が通っていない状態になってしまいます。
安全性を考えて、弱火と中火をうまく使って調理してください。そして味付けは最後にするなど、基本的なポイントの見直しもおすすめです。
鍋も安心して使えるものを

まとめ
安全性の高いフライパンの選び方や、おすすめ商品をご紹介しました。現在はさまざまなメーカーから安全性の高いコーティングのフライパンが発表されています。今日ご紹介したポイントを参考に、自分に一番あったフライパンを見つけてください。