2ルームテントとは?

2ルームテントとは、寝室となるインナーテントと、リビングスペースになる前室が一体になったテントのことです。
通常のテントとタープを別々に設営するスタイルと異なり、一度の設営で「寝る場所」と「過ごす場所」を同時に確保できるのが最大の特徴です。この一体型構造により、テント設営の手間が大幅に削減され、キャンプ初心者や子連れのファミリーでも安心してキャンプを楽しむことができます。
テントとタープが一体化!設営・撤収が簡単

「テントとタープ、両方を設営するのは大変そう…」と感じる方は多いのではないでしょうか。2ルームテントなら、この悩みを解決できます。
タープをきれいに張るには意外とコツがいりますが、2ルームテントなら設営するだけでリビングスペースが完成します。また、撤収も一つのテントを畳むだけなので、帰り際もスムーズ。準備と片付けの手間を大幅に減らせるため、キャンプ場で過ごす時間を最大限に楽しめます。
雨風をしのぐ快適なリビングスペース

一体型のリビングスペースは、天候に左右されずにキャンプを楽しめる最大のメリットです。急に雨が降ってきても、タープの下に荷物を移動させる必要はありません。テント内の前室にそのまま避難して、雨音を聞きながら読書をしたり、食事を楽しんだりできます。
また、前室が壁に囲まれているため、横から吹き付ける風を防ぎ、寒い時期でも暖かく過ごせます。夏場はメッシュにして虫の侵入を防いだり、冬場はスクリーンを閉じて外気から守ったりと、季節や天候に合わせて快適な空間を作り出せます。
【失敗しない】2ルームテントの選び方
2ルームテントは、一度購入すると長く使うことが多いアイテムです。そのため、「サイズが合わなかった」「機能が足りなかった」といった後悔をしないよう、事前に選び方のポイントをしっかり押さえておくことが大切です。
ここでは、あなたの家族構成やキャンプスタイルに合った、最適な1台を見つけるための選び方を具体的に解説します。
使う人数に合わせたサイズで選ぶ

2ルームテントは、家族構成やキャンプスタイルに合ったサイズを選ぶことが何よりも重要です。メーカーが提示する「〇人用」という表記は、最低限の就寝スペースを指すことが多いため、「大人2人+子供2人」の4人家族であれば、「4~5人用」や「5~6人用」を選ぶのがおすすめです。
また、テント内の快適性を考えるなら、天井の高さは200cmを目安に選びましょう。大人が立ったまま移動できるため、着替えや荷物の整理がしやすくなります。インナーテントのサイズは、家族全員が並んで寝られるか、寝袋やマットを敷いても窮屈でないかをチェックしてください。
耐水圧と生地で選ぶ

雨の日にテント内で快適に過ごすためには、「耐水圧」をチェックしましょう。耐水圧とは、生地がどれくらいの水圧に耐えられるかを示す数値です。
- 耐水圧1,500mm〜2,000mm:一般的な雨~大雨に対応
- 耐水圧3,000mm以上:強い雨や豪雨に対応
また、生地の素材も重要です。ポリエステルは軽量で乾きやすく、初心者向けモデルに多く採用されています。TC素材(コットンとポリエステルの混紡)は、通気性が高く結露しにくいのが特徴。焚き火の火の粉にも強く、丈夫で長く使いたい方におすすめです。
設営方法で選ぶ(ワンタッチ式 or フレーム式)

2ルームテントの設営方法は、主に「ワンタッチ式」と「フレーム式」の2種類があります。
初めてのキャンプで設営に不安がある方には、「フレーム式」をおすすめします。ポールをフライシートに通して組み立てる最も一般的なタイプで、多くの人気モデルが採用しています。設営に慣れは必要ですが、その分、多様なサイズから選べたり、風に強く頑丈だったりとメリットが豊富です。
【フレーム式の特徴】
- 頑丈で風に強い
- サイズやデザインの選択肢が豊富
- 人気モデルが多く、解説動画なども見つけやすい
対して「ワンタッチ式」は、とにかく手軽さを求める方には便利なタイプです。傘のように広げるだけで簡単に形ができあがり、撤収も簡単です。
【ワンタッチ式の特徴】
- 設営・撤収が簡単でスピーディー
- 初心者でも迷いにくい
- ただし、強風には弱く、大型モデルは少ない
重量と収納サイズで選ぶ

2ルームテントは大型のため、重量と収納サイズも確認しておきましょう。車に積み込めるサイズか、家で保管する場所に困らないかをイメージすることが大切です。
特に、設営・撤収時にはテントを運ぶ機会が多いので、一人で持ち運べる重さかどうかもチェックしておくと安心です。
快適性を向上させる機能で選ぶ
キャンプをより快適に、ストレスなく楽しむためには、基本性能に加えて、便利な機能にも注目しましょう。ベンチレーターやスカート、キャノピーといった機能は、天候や季節に左右されず、テント内を快適な空間に保つために非常に役立ちます。
これらの機能は、「あったらいいな」ではなく、「あると快適さが格段に上がる」ものとして、ぜひチェックしてみてください。
ベンチレーターの有無

テント内の換気を促し、結露を防ぐための通気口です。ベンチレーターがあれば、テントを閉め切っていても空気が循環し、夏場の蒸し暑さや冬場の結露を防げます。特に、リビングスペースで調理をする際には重要な機能です。
スカートの有無

フライシートの裾についている、地面に垂れ下がるひらひらした部分のことです。スカートがあれば、テント内に風や雨が吹き込むのを防ぎ、冬場の隙間風対策に効果的です。また、虫の侵入も防げるため、オールシーズン快適に過ごしたいなら必須の機能です。
シェード(キャノピー)の有無

リビングスペースの出入り口を跳ね上げて、日除けや雨除けにする機能です。付属のポールとロープで設営でき、より開放感のある空間を作れます。天気の良い日には、リビングスペースの外にも日陰を作れるため、アウトドアでの活動範囲が広がります。
2ルームテントのおすすめ人気ランキング10選
別売のテントシートセットを使えば、さらに快適性が向上します。耐水圧も高く、急な雨にもしっかり対応できるので安心。全国のキャンプ場でよく見かける、間違いのない王道の一台です。
使用人数:4~5人用
耐水圧:フライシート:約2,000mm、フロア:約2,000mm
デザイン性の高さから、おしゃれなキャンプを始めたい方に絶大な人気を誇ります。入手難易度は高いですが、それだけの価値がある一台です。
使用人数:4~5人用
耐水圧:フライシート:3,000mm、フロア:5,000mm
設営後の形が美しく、SNS映えもばっちりです。手頃な価格帯で、デザインと機能性のバランスがとれた優秀なテントです。
使用人数:5人用
耐水圧:フライシート:3,000mm、フロア:5,000mm
リビング部分のキャノピーを跳ね上げれば、開放感のある空間が作れ、別売りのインナーマットやグランドシートと組み合わせることで、より快適に過ごすことが可能です。
購入後のサポートも手厚く、キャンプ用品を長く大切に使いたい方におすすめです。
使用人数:4人用
耐水圧:フライシート:ミニマム1,800mm、フロア:ミニマム1,800mm
インナーテントを外せば、大きなスクリーンタープとしても使用可能。テントとタープの設営がこれ一つで完結し、準備の手間を大幅に削減します。UVカット機能や難燃加工も施されており、安全性も高いです。
使用人数:4~5人用
耐水圧:フライシート:2,000mm、フロア:3,000mm
通気性の良いメッシュ窓が複数あり、夏場のキャンプでも快適です。付属のキャノピーポールを使えば、リビング部分を開放的な空間にできます。高品質ながら手頃な価格で、コスパを重視する方におすすめです。
使用人数:5人用
耐水圧:フライシート:2,000mm、フロア:2,000mm
フライシートには耐水圧の高い生地を使用しており、悪天候でも安心。設営はシンプルで、初心者でも迷いにくい設計になっています。価格も手頃で、デザインと機能性を両立したモデルです。
使用人数:4~6人用
耐水圧:フライシート:1,500mm
耐水圧やUVカット機能など、基本性能もしっかりと備えています。ベージュの落ち着いたカラーは、自然の景観にも美しく溶け込みます。個性的でおしゃれなテントを探している家族におすすめです。
使用人数:4~6人用
耐水圧:フライシート:2,000mm、フロア:4,000mm
天井が高く、テント内での移動も楽々。家族みんなが快適に過ごせる、高機能なモデルです。
使用人数:5人用
耐水圧:フライシート:3,000mm、フロア:5,000mm
設営ガイドが付いているため、初心者でも迷わず組み立てられます。室内空間は広く、家族4人でもゆったりと過ごせるサイズで、有名ブランドに比べて価格が抑えられているのが最大の魅力です。
使用人数:4~6人用
耐水圧:フライシート:2,300mm、フロア:2,000mm
【合わせ買い必須!】テントと合わせて買うべきアイテム
せっかくお気に入りの2ルームテントを見つけても、本体だけでは快適なキャンプはできません。ここでは、購入後に「これも必要だった!」と後悔しないよう、テントと合わせて揃えておきたい必須アイテムを解説します。
①グランドシート|地面からの湿気と汚れを防ぐ

グランドシートは、テントの底面(フロアシート)の下に敷くシートのことです。地面からの湿気や冷気を遮断し、テントの底が汚れたり傷ついたりするのを防ぐ役割があります。
グランドシートを敷かずにテントを設営すると、地面の冷たさが直接伝わり、夜は底冷えしてしまいます。また、雨が降った際には、浸水する可能性も高まります。テント専用のものを選ぶとサイズがぴったり合って便利です。
②インナーマット|快適な寝心地はこれで決まる

テントの寝室部分(インナーテント)の床に敷くのがインナーマットです。地面の凹凸や硬さを和らげ、快適な寝心地を確保してくれます。
インナーマットがないと、寝袋の下に小石や木の枝の感触が伝わり、安眠できません。銀マットやエアーマット、ウレタンマットなど種類が豊富なので、好みに合わせて選びましょう。テント専用のマットはサイズがぴったりなので、設営も簡単です。
③ペグ・ハンマー|付属のもので大丈夫?

多くのテントにペグ(テントを地面に固定する杭)とハンマーは付属していますが、付属のものは強度が低いことが多いです。硬い地面だとすぐに曲がってしまい、テントがきちんと固定できないことも。
特に、風が強い日でも安心して過ごすために、頑丈なスチール製ペグと、ヘッドに重みのあるハンマーを別途用意しておくのがおすすめです。
④その他の便利アイテム(キャノピーポール、ランタンなど)
上記①~③ほどの必須レベルではありませんが、以下のアイテムもテントの種類や、キャンプ中の過ごし方に応じて必要になってきます。
キャノピーポール

リビング部分の入り口を跳ね上げて、開放的な空間を作るためのポールです。キャノピー機能のあるテントには必須のアイテムです。
ランタン
夜のテント内やリビングスペースを照らすために必要です。メインランタンとサブランタンを複数用意すると便利です。
延長コード

電源サイトを利用する場合に、テントの外まで電気を引っ張ってくるために役立ちます。
2ルームテントに関するよくある質問(Q&A)

2ルームテントの購入を検討している方の多くは、「本当に使いこなせるかな?」「どんな季節でも使えるのかな?」といった疑問や不安を抱えています。ここでは、そんな初心者が抱えるよくある質問にQ&A形式で分かりやすくお答えします。
Q. 2ルームテントの設営は難しい?
A. 2ルームテントは、通常のドームテントに比べてパーツが多く、設営が難しいと思われがちですが、決して初心者には無理なものではありません。最近のモデルは、ポールに色が付いていたり、スリーブ(ポールを通す穴)が分かりやすくなっていたりと、設営を助ける工夫がされています。
また、事前に設営方法の動画を見て予習しておくと、当日スムーズに立てられます。家族で役割分担をして、協力しながら設営するのもキャンプの醍醐味です。
Q. 初心者におすすめのモデルは?
A. 初心者には、設営の簡単さとコストパフォーマンスに優れたモデルがおすすめです。
- コールマン タフスクリーン2ルームハウス/MDX:クロスフレーム構造で設営しやすく、家族キャンプの定番として多くの人に選ばれています。
- DOD カマボコテント3M:シンプルなトンネル型で、ポールを差し込むだけで形ができあがります。
- クイックキャンプ クーヴァ:設営が簡単で、デザインもおしゃれなモデルです。
これらのモデルはユーザー数が多いため、インターネットで設営方法やレビューを簡単に見つけられるのも大きなメリットです。
Q. 夏や冬でも使える?
A. 2ルームテントは、オールシーズン対応できるモデルが多いです。
- 夏:窓や出入り口がメッシュになるモデルを選べば、テント内を風が通り抜け、涼しく過ごせます。
- 冬:スカート付きのモデルを選べば、テント内に冷たい風が吹き込むのを防ぎ、暖かさを保てます。リビングスペースでストーブを使えば、寒い日でも快適です。
ただし、テント内での火器の使用は一酸化炭素中毒の危険があるため、必ず換気を行い、十分注意して使用してください。
まとめ
ここまで、2ルームテントの選び方から、初心者におすすめのモデル、合わせて買うべきアイテムまで解説しました。
2ルームテントは、テントとタープが一体化した構造で、設営の手間を減らし、雨の日でも快適に過ごせる便利なアイテムです。たくさんの種類がありますが、ご自身の家族構成やキャンプスタイルに合った1台を見つけられると、キャンプの楽しさは格段にアップします。
この記事を参考に、あなたの家族にぴったりの2ルームテントを見つけて、最高のキャンプ体験をスタートさせてください。