ATH-E70か、それ以外か

モニターイヤホンはまず2段階で選びます。自分がどちらに当てはまるか確認してみましょう。
- とりあえず一番いいやつがほしい
- 買ってから絶対に後悔したくない
- 高機能は魅力的だけど、4.6万円は高すぎる
「1」「2」を選んだ方は、オーディオテクニカのフラグシップモデル「ATH-E70」で決まりです。本記事で紹介している他モデルと比較してほぼすべての点で優れており、今、モニターイヤホンを購入するならば、間違いない選択肢と言えます。
4.6万円に手が出なくても大丈夫

※ 画像クリックで商品紹介に移動します。
一方、3万円は手が出ない方も「何を重視するか」を明確にすることで、自分に合った一台が選べます。モニターイヤホン選びでチェックすべきポイントは、ズバリ4点です。
- ノイズキャンセリングが必要か
- 音質の好みがあるか
- 最新の機能にこだわるか
- 予算の価格帯がどのくらいか
「細かい音まで詳細に拾いたい」「迫力の重低音で音楽に浸りたい」などの使用シーンを明確にすると、選ぶべきモデルは自然と絞られてきます。
ノイキャン性能で選ぶ

内蔵されたマイクで周囲の騒音を拾い、その音を打ち消す特殊な音波を出す機能です。電車や飛行機の「ゴーッ」という騒音、カフェのざわめきはもちろん、エアコンの動作音や空気清浄機といった自宅での生活音を大幅に低減してくれます。
外音取り込み機能って?
ノイズキャンセリングとは逆に、内蔵マイクで周囲の音を拾い、音楽と混ぜて耳に届ける機能です。「アンビエントモード」などとも呼ばれます。ランニング中に車の接近音に気づいたり、駅でアナウンスを聞き逃さなかったりと、安全性を確保しながら音楽を楽しめます。
また、自宅でのテレワーク中に、音楽を聴きながらも家族の呼びかけやインターホンの音に気づきたいといったシーンでも活躍します。
好みの音質で選ぶ
サウンドタイプはどれを選ぶ?

製品ごとに得意な音域があり、それによって音楽やコンテンツの聞こえ方が変わります。
-
低音重視モデル:ズシンと響くような重低音が特徴。ロック、EDM、ヒップホップなどの音楽や、迫力あるアクション映画・ゲームに最適です。
-
バランス重視モデル:特定の音域を強調せず、ボーカルの声や楽器の音をクリアに鳴らすタイプ。J-POPやアコースティック、クラシックなど、繊細な音の表現を楽しみたい方におすすめです。
-
高解像度(ハイレゾ対応)モデル:CDよりも遥かに情報量の多い「ハイレゾ音源」の再生に対応したモデル。まるで目の前で演奏しているかのような、アーティストの息遣いや空気感まで感じられる、ワンランク上の音質を求める方に適しています。
「コーデック」をチェック

コーデックとは、Bluetoothで音声を送る際の「圧縮方式」のことです。この方式によって音質や音の遅延が変わってきます。再生機器(スマホなど)とイヤホン側が同じコーデックに対応していないと、その性能は発揮されません(自動的にSBCなどで接続されます)。
例えば、iPhoneユーザーが「ハイレゾ」「LDAC」といった高音質対応ヘッドホンを購入しても、iPhoneでは標準音質の「AAC」でしか再生できず、期待した音質は得られません。
特に音質やゲームでの低遅延を重視する場合は、ご自身のスマホがどのコーデックに対応しているかを確認し、それに合った製品を選びましょう。
音を鳴らす心臓部「ドライバー」

-
ダイナミックドライバー(DD型): スピーカーと同じ原理で、幅広い音域を鳴らすのが得意です。特に「ズシン」と響くような、迫力のある低音を再生する力に優れています。ロックやEDMを好む方におすすめです。
-
バランスド・アーマチュア(BA型): もともと補聴器用に開発された技術で、非常に繊細で解像度の高い中高音域の再生が得意です。ボーカルの息遣いや、ギターの弦を弾く細かな音までクリアに聞きたい方におすすめです。
-
ハイブリッド型 :低音が得意なDD型と、高音が得意なBA型を両方搭載した「良いとこ取り」のタイプです。
最新機能をチェック
接続・操作性

マルチデバイス(切り替えが手動)
スマートフォン、PC、タブレットなど、複数の機器とのペアリング情報を記憶し、いつでも接続する機器を切り替えられる機能です。家族間で共有する場合にも役立ちます 。
何台までペアリング情報を記憶できるか(ペアリング台数)を確認しましょう。台数が多いほど、機器を切り替える際の再設定の手間が省けます。
マルチポイント(切り替えが自動)
複数のデバイスを同時に使う方は、「マルチポイント接続」に対応しているかを必ず確認しましょう。これに対応していれば、PCとスマートフォンに同時接続し、PCで音楽を聴いている最中にスマホの電話に出る、といった操作が自動で切り替わり、非常に快適です。
バッテリー関連でチェックすべき2項目
バッテリー持続時間
ワイヤレス製品を選ぶ際は、スペック表の「連続再生時間」を必ず確認しましょう。片道1時間の通勤・通学なら、イヤホン本体で最低5〜6時間は欲しいところです。
旅行などで長時間使う方は、充電ケースと合わせて合計20時間以上再生できるモデルを選ぶと安心感が格段に上がります。
充電方式(USB-C/ワイヤレス充電)
現在主流の充電端子は、スマートフォンの多くで採用されている「USB Type-C」です。他の機器とケーブルを統一できるため便利です。
さらに、充電パッドの上に置くだけで充電できる「Qi(チー)ワイヤレス充電」に対応していると、ケーブルを抜き挿しする手間さえなくなり、より快適です。
価格帯で選ぶ
〜1万円:基本性能を押さえたコストパフォーマンス重視のモデル
まずは安いものから試してみたいという初心者の方におすすめの価格帯です。基本的な接続や通話は問題なく行えますが、ノイズキャンセリングなどの付加機能は非搭載か、性能が控えめなものが中心です。
1〜3万円:人気機能を搭載した、最も競争の激しい価格帯
ノイズキャンセリングや外音取り込み機能、マルチポイント接続など、人気の付加機能を搭載したモデルが豊富に揃います。音質と機能のバランスが良く、多くの方にとって満足度の高い選択肢が見つかります。
3万円〜:各メーカーの技術を結集したフラッグシップモデル
各メーカーのフラッグシップモデルが中心となる価格帯です。業界最高クラスのノイズキャンセリング性能や、LDAC対応の高音質、空間オーディオなど、妥協のない最高のオーディオ体験を求める方に適しています。 (※特に高機能なワイヤレスヘッドホンの場合、5〜8万円台のモデルも一般的です。)
モニターイヤホンのおすすめランキング10選|安いものも!
第10位 Fender DXA1 PRO
口コミの音の評価があまりよくなく、値段も安くないので、フェンダーに思い入れがある人以外は検討しなくていいイヤホンかもしれません。
第9位 MACKIE MP-240
そのため他のイヤホンとは違う味付けの音になるようで、この音が好きな人にはオンリーワンのイヤホンとなります。付属品のイヤーピースはフォーム・シリコン・ダブルフランジの3素材、それぞれが3サイズで9セットになります。値段は若干高いですが、もし視聴する機会があれば試してみたいイヤホンです。
第8位 SoundPEATS B90
30日までは返品可能、1年間保証つきなので、中国メーカーでも安心して購入できます。
第7位 SHURE SE215
特長は遮音性の高さで、もともとステージのミュージシャンのために作られたモニターイヤホンのため、口コミでも遮音性が好評です。音質についても評価がとても高く、決して安くはないですがコストパフォーマンスがいいイヤホンです。爆発的に売れてリスニング用として使用される場合が、口コミによるとプロもイヤモニ用として使っているそうです。
第6位 audio-technica ATH-E70
口コミではその音質は完璧な音と大絶賛されており、さすがはオーテクの高級イヤホンです。価格を度外視すればこの10選で最も音の評価の高いイヤホンです。お金を多めに出しても最高クラスの音を楽しみたい人は、ATH-E70を検討してみてもいいかもしれません。
第5位 Yinyoo KZ ZS10
駆動方式はハイブリッド式で、ダイナミック式のドライバ1基とバランスド・アーマチュア型のドライバ4基の計5基のドライバが搭載されています。そのため再生周波数帯域は非常に広く、かつ価格はとても安いのが特徴です。とにかく安くて高性能なモニターイヤホンを求めている人には、おすすめです。
第4位 ウェストン UM Pro30
また標準のケーブルがタッチノイズを防ぎやすいツイスト型で、これが合えばリケーブルの必要もないです。イヤーピースは材質はシリコンとフォーム、サイズが大・中・小・トール・ショートと2x5=10セットもついています。ただしその分、値段も高くなっています。
第3位 ゼンハイザ― IE 40 PRO
ただ口コミでは高音域がクリアで響くと評価が高いものの、高音域の音がキツい・装着感が良くない・壊れやすい、ケーブルが独自規格と言った不満も出ているので、ゼンハイザーにこだわりがある人以外は見送ったほうがいいかもしれません。
第2位 AKG IP2
口コミでもフラットなサウンドで、細かい音までよく拾ってくれるモニターイヤホンらしいイヤホンと好評です。値段もモニターイヤホンとしては安いので、海外の有名メーカーの本格的なモニターイヤホンの入門用としておすすめできます。
第1位 ソニー MDR-EX800ST
ただ口コミではダイナミック型特有の低音よりの音で高音域に物足りなさを感じる声もあり、バランスド・アーマチュア型の高音ドライバを体験した人は不満を感じてしまうのかもしれません。お値段は少し張りますが、ソニーの代表的なモニターイヤホンを聞いてみたい人は確認してみてください。
おすすめイヤモ二比較一覧表
| 商品名 | 画像 | 購入サイト | 特徴 | 装着タイプ | 駆動方式 | ドライバ | 再生周波数帯域 | 付属品 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
DXA1 PRO Fender | ![]() | Amazon楽天ヤフー | フェンダーモニターイヤホンの入門機 | カナル型 | ダイナミック型 | 1 | 14Hz~22kHz | イヤーピース3セット、キャリングケース、クリーニングツール |
MP-240 MACKIE | ![]() | Amazon楽天ヤフー | 個性的なハイブリッド型のモニターイヤホン | インナーイヤー型 | ハイブリッド型 | 20Hz~20kHz | イヤーピース9セット、ハードモールドプラスチックケース、ステレオ標準アダプター | |
B90 SoundPEATS | ![]() | Amazon楽天ヤフー | 中国製のデュアルダイナミック型モニターイヤホン | カナル型 | ダイナミック型 | 20Hz~40kHz | イヤピース3セット | |
SE215 SHURE | ![]() | Amazon楽天ヤフー | 人気のSHUREのモニターイヤホン | カナル型 | ダイナミック型 | 22Hz~17.5kHz | イヤピース6セット、キャリングケース | |
ATH-E70 audio-technica | ![]() | Amazon楽天ヤフー | オーディオテクニカの高級モニターイヤホン | カナル型 | バランスド・アーマチュア型 | 20~19kHz | イヤピース5セット、ケース、6.3mm変換プラグアダプター | |
KZ ZS10 Yinyoo | ![]() | Amazon楽天ヤフー | 中国製のリーズナブルで高性能なモニターイヤホン | カナル型 | ハイブリッド型 | 7Hz~40kHz | イヤーピース4セット | |
UM Pro30 ウェストン | ![]() | Amazon楽天ヤフー | 名門ウェストンの充実のモニターイヤホン | カナル型 | バランスド・アーマチュア型 | 20Hz~18kHz | イヤーピース10セット、ミニモニターヴォルトケース、クリーニングツール | |
IE 40 PRO ゼンハイザ― | ![]() | Amazon楽天ヤフー | ドイツの有名メーカーのモニターイヤホン | カナル型 | ダイナミック型 | 20Hz~18kHz | イヤーピース4セット、ソフトポーチ、クリーニングツール | |
IP2 AKG | ![]() | Amazon楽天ヤフー | AKGのモニターイヤホンらしいモニターイヤホン | カナル型 | ダイナミック型 | 12Hz~23.5kHz | イヤーピース3セット、保護ケース、キャリングポーチ | |
MDR-EX800ST ソニー | ![]() | Amazon楽天ヤフー | ソニーのスタンダードなモニターイヤホン | インナーイヤー型 | ダイナミック型 | 3Hz~28kHz | イヤーピース3セット、キャリングケース |
Bluetooth対応のワイヤレスモニターイヤホンもあり!
ゼンハイザー(Sennheiser) ゼンハイザー IE 100 PRO Wireless
モニター用イヤホンからお気に入りを選んで音を楽しもう
モニターイヤホンの人気おすすめランキング10選を紹介しましたが、いかがでしたか。現在のモニターイヤホンの人気モデルは、有名メーカーのブランド品と、中国メーカーの低価格で高スペックの製品に二極分化しています。よく検討して、あなたに合う物を選んでください。

