家庭やオフィスの乾燥対策は大容量の業務用加湿器で!

毎年、冬場に「肌が乾燥しやすい」「風邪を引きやすい」と感じる場合は加湿器での乾燥対策が必要です。特にリビングやオフィスなどの人が集まる場所は、乾燥していると風邪が伝染りやすくなります。
ただ、20畳以上のリビングやオフィスのような広い空間では、どんな加湿器を選べばいいか迷う方も多いはず。2台以上の加湿器を設置する方法もありますが、給水やお手入れの手間を省くなら大容量の業務用加湿器を1台置くのがおすすめです。
そこで、本記事では業務用加湿器のおすすめランキングをご紹介します。ランキングは空間の広さに合わせて選びやすいよう構成しました。ダイキンやパナソニック製から大型・おしゃれなモデルまで、性能比較とともに取り上げます。
業務用加湿器を選ぶときのポイント
空間の広さに合わせて選ぶのが正解
加湿器を選ぶ際は、設置する空間の広さに合ったものを選びましょう。部屋の広さに対応できない加湿器を選ぶと十分に加湿できず、逆に、部屋の広さに対して十分過ぎるほど加湿できる加湿器を選ぶと湿度の上がりすぎを招き、カビの発生につながります。
加湿器には、室温が20度かつ湿度が30%の条件で1時間あたりどれくらいの水蒸気を出すかを示す加湿量(◯mL/h)が定められています。この加湿量をもとに決まるのが適用畳数で、部屋の造りが「木造和室」なのか、「プレハブ洋室」なのかで、その数値は異なります。
木造和室は木造戸建て、プレハブ洋室はマンションが代表的です。木造和室はプレハブ洋室よりも気密性が低いため、適用畳数はプレハブ洋室よりも小さめに設定されています。
| 加湿量 | 適用畳数(木造和室) | 適用畳数(プレハブ洋室) |
|---|---|---|
| 1200mL/h | 20畳 | 33畳 |
| 1500mL/h | 25畳 | 42畳 |
| 1800mL/h | 30畳 | 50畳 |
| 2000mL/h | 34畳 | 56畳 |
| 2300mL/h | 39畳 | 64畳 |
| 2400mL/h | 40畳 | 67畳 |
記事冒頭では加湿器の1台置きを提案しましたが、加湿を効率的に行うという面においては複数台置きのほうがいい場合もあります。ただし、その場合、お手入れ・保管する加湿器の台数が増え、購入費用も上がります。
それでも問題ないという方は、複数台置きも検討してみてください。
加湿方式は主に4タイプ
加湿器の加湿方式は4タイプ(細かく分けると5タイプ)ありますが、広い空間に適しているのは「ハイブリッド式(気化式✕温風気化式)」と「気化式」の2タイプです。
- ハイブリッド式(気化式✕温風気化式):主にダイニチが採用。電気代は気化式よりかかるものの、スピーディーに加湿できる。
- 気化式:主にパナソニックが採用。加湿スピードはハイブリッド式(気化式✕温風気化式)に劣るものの、電気代を抑えられる。
以下では、ハイブリッド式(気化式✕温風気化式)や気化式、その他の加湿方式について詳しく知りたい方に向けて解説していますが、必要ないという方は次の項目へ進んでいただいて大丈夫です。
➀2つの加湿方式を組み合わせる「ハイブリッド式」
2つの加湿方式を組み合わせる「ハイブリッド式」には、「気化式✕温風気化式」と「超音波式✕加熱式」の2種類あります。
【気化式✕温風気化式】
「気化式✕温風気化式」は気化式と温風気化式を組み合わせたタイプで、水を吸わせたフィルターに温風を当て、蒸発によって加湿します。大容量の加湿器の多くが採用している方式です。
蒸気は熱くならず、気化式よりも早く湿度を上げられる点がメリット。ただし、気化式単体に比べると本体価格は高くなります。
【超音波式✕加熱式】
「超音波式✕加熱式」は超音波式と加熱式を組み合わせたタイプで、ヒーターで加熱した水に超音波を加え、そこで発生するミストによって加湿します。
加熱した水を噴射するため雑菌の繁殖を抑えられ、また、ファンがないため静かです。一方で、ミストの粒子が大きめなため加湿器の周囲が濡れやすいという弱点があります。
➁電気代を抑えられる「気化式」
「気化式」は水を吸わせたフィルターに風を当て、その蒸発によって加湿する方式です。特に大容量のパナソニック製で採用されています。
気化式はヒーターを搭載していないため、本体価格も電気代もハイブリッド式より安い傾向にあります。ただし、空間を加湿するまでに時間がかかりやすく、フィルターのお手入れが必要です。
➂衛生的に使用できる「スチーム式」
「スチーム式」はヒーターで水に熱を加えて発生したスチームで加湿する方式です。
加湿能力が高く、スピーディーにお部屋の湿度を上げます。また、水を加熱するため雑菌の繁殖を抑えることができ、加湿方式の中では一番衛生的です。一方で、ヒーターを使用するため、どうしても電気代は高くなります。また、吹き出し口は熱くなることから、小さな子供さんやペットのいる家庭には不向きです。
④おしゃれなモデルが多い「超音波式」
「超音波式」は水に超音波を当てることで発生するミストを噴射する方式です。超音波式を採用しているのは適用畳数20畳以下のコンパクトなタイプがほとんどです。
本体価格も電気代も安く、デザインにこだわったおしゃれなモデルが多く展開されています。ただし、雑菌が発生しやすいためこまめなお手入れが欠かせません。
給水方法とメンテナンス性は重要項目
【給水方法について】
加湿器肺炎を防ぐためにも、加湿器の水は毎日交換する必要があります。特に業務用加湿器は大容量のため、給水に手間がかからないものを選んでおくと安心。給水については各メーカーが工夫を凝らしており、下記のような特徴があると給水をしやすいです。
- トレーごと運べる
- タンクに持ち手が付いている
- 上部から直接給水できる
なお、シンクが小さめのご家庭は給水の際にタンクがシンクに入り切るかどうかも確認しておくと間違いがありません。
【メンテナンス性について】
加湿器を清潔に使うにはお手入れが欠かせません。そのため、メンテナンス性に優れた加湿器を選んでおくのがおすすめです。お手入れが簡単な加湿器の特徴は下記のとおりです。
- タンクが取り外せて広口で洗いやすい
- タンクやトレー内の構造がシンプル
- パーツに抗菌加工が施されている
快適に使うなら便利機能もチェック
下記のような便利機能を搭載していると、加湿器を快適に使えます。
- 湿度自動調整
- タイマー機能
- チャイルドロック
特に小さな子どもさんやペットのいる家庭は、事故防止のためにチャイルドロック付きをおすすめします。
【木造20畳以上・プレハブ30畳以上】業務用加湿器のおすすめランキング5選
第1位 パナソニック 気化式 FE-KXF15
気化式フィルターのお手入れについては、一般的な気化式加湿器では2週間に1回のところ、本モデルは1か月に1回でOK。さらに、フィルター自体は約10年間、交換不要のため経済的です。ランニングコストも見据えた上で賢く加湿器を選びたい方は、ぜひチェックしてみてください。
| 加湿方式 | 気化式 |
| 適用畳数(木造和室) | 25畳 |
| 適用畳数(プレハブ洋室) | 42畳 |
| タンク容量 | 約4.5L×2個 |
| 加湿量 | 750・1000・1500mL/h(弱・中・強) |
| 連続加湿時間 | 約6.0時間 |
| 運転音 | 29・35・45dB(弱・中・強) |
| 消費電力 | 12・18・47W(弱・中・強) |
| タイマー | あり/2・4時間(切タイマー) |
| コードの長さ | 1.8m |
| サイズ | 445×350×410mm(幅×奥行×高さ) |
| 重量 | 約9.8kg(タンク空時) |
第2位 ダイニチ ハイブリッド式 HD-1500F
抗菌加工が施されたトレイは構造がフラットなためお手入れが簡単。また、タンクは給水口が広いので奥までしっかり洗えます。高い加湿能力とメンテナンスの手軽さで選びたい方におすすめです。
| 加湿方式 | ハイブリッド式(気化式✕温風気化式) |
| 適用畳数(木造和室) | 25畳 |
| 適用畳数(プレハブ洋室) | 42畳 |
| タンク容量 | 12.0L(6.0L×2個) |
| 加湿量 | 最大1200・1200・1500・1500mL/h(静音・eco・標準・のど肌) |
| 連続加湿時間 | 8・8・10・10時間(標準・のど肌・静音・eco) |
| 運転音 | 28~15・35~15・35~15・35~28dB(静音 最大~最小・標準 最大~最小・eco 最大~最小・のど肌 最大~最小) |
| 消費電力 | 最大(50/60Hz)28/31・370/370・380/380・380/380(eco・静音・標準・のど肌) |
| タイマー | あり(入/切) |
| コードの長さ | 2.0m |
| サイズ | 410×450×348mm(高さ×幅×奥行) |
| 重量 | 約9.4kg |
第3位 山善 スチーム式 KSF-M1003
給水は本体の上から給水とタンクを取り外しての給水の両方に対応しています。円筒状の柔らかみのあるデザインもポイント。使い勝手とデザイン性の両方にこだわりたい方にぴったりです。
| 加湿方式 | スチーム式 |
| 適用畳数(木造和室) | 約20畳 |
| 適用畳数(プレハブ洋室) | 約33畳 |
| タンク容量 | 約10L |
| 加湿量 | 400・800・1200mL/h(弱・中・強) |
| 連続加湿時間 | 約25・12・8時間(弱・中・強) |
| 運転音 | 公式サイトに記載なし |
| 消費電力 | 350・650・1000W(弱・中・強) |
| タイマー | あり(切タイマー 1・2・4h) |
| コードの長さ | 約1.5m |
| サイズ | 幅34×奥行34×高さ44.2cm |
| 重量 | 5.6kg |
第4位 コロナ ハイブリッド式 UF-HS1225RV
トレイはステンレス製のため、お手入しやすいだけでなく傷もつきにくくなっています。また、大容量ながら家具調のおしゃれなデザインを採用しており、インテリアと調和しやすいです。リビングやオフィスになじむ加湿器を探している方は、ぜひチェックしてみてください。
| 加湿方式 | ハイブリッド式(気化式✕温風気化式) |
| 適用畳数(木造和室) | 20畳 |
| 適用畳数(プレハブ洋室) | 33畳 |
| タンク容量 | 約7.2L |
| 加湿量 | 1200mL/h(ターボ時1350mL/h) |
| 連続加湿時間 | 約6時間 |
| 運転音 | 34dB(ターボ時42dB、最小12dB) |
| 消費電力 | 660W(ターボ時665W) |
| タイマー | あり(切) |
| コードの長さ | 公式サイトに記載なし |
| サイズ | 幅422×高さ490×奥行245mm |
| 重量 | 約7.3kg |
第5位 KAZ 気化式 KCM6013A
本体にはキャスターが付いているため、重たい加湿器を抱えることなくラクに移動させられます。口コミではスマートなデザインも好評です。
| 加湿方式 | 気化式 |
| 適用畳数(木造和室) | 25畳 |
| 適用畳数(プレハブ洋室) | 42畳 |
| タンク容量 | 12L(6L×2タンク) |
| 加湿量 | 960・1200・1500mL/h(弱・中・強) |
| 連続加湿時間 | 約8時間(強)~約12時間(弱) |
| 運転音 | 公式サイトに記載なし |
| 消費電力 | 60W/70W(50/60Hz) |
| タイマー | 公式サイトに記載なし |
| コードの長さ | 公式サイトに記載なし |
| サイズ | 幅550mm×奥行350mm×高460mm(キャスター含む) |
| 重量 | 7.2kg |
【木造20畳以上・プレハブ30畳以上】加湿器の比較一覧表
| パナソニック 気化式 FE-KXF15 | ・¥48,382~ ・木造和室25畳 ・プレハブ洋室42畳 ・連続加湿時間 約6.0時間 |
| ダイニチ ハイブリッド式 HD-1500F | ・¥49,900~ ・木造和室25畳 ・プレハブ洋室42畳 ・連続加湿時間 8時間(標準) |
| 山善 スチーム式 KSF-M1003 | ・¥27,800~ ・木造和室約20畳 ・プレハブ洋室約33畳 ・連続加湿時間 約12時間(中) |
| コロナ ハイブリッド式 UF-HS1225RV | ・¥48,800~ ・木造和室20畳 ・プレハブ洋室33畳 ・連続加湿時間 約6時間 |
| KAZ 気化式 KCM6013A | ・¥27,980~ ・木造和室25畳 ・プレハブ洋室42畳 ・連続加湿時間 約8時間(強) |
【オフィスにも!プレハブ50畳以上】業務用加湿器のおすすめ3選
また、本モデルはアタッチメント・トレイ・気化フィルター・エアフィルターの4つに抗菌加工を施しており、衛生的に使用できます。さらに、お手入れを簡単に行える点もポイント。「加湿器を使用したいけれど雑菌の繁殖が心配…」という方におすすめのモデルです。
| 加湿方式 | ハイブリッド式(気化式✕温風気化式) |
| 適用畳数(木造和室) | 30畳 |
| 適用畳数(プレハブ洋室) | 50畳 |
| タンク容量 | 12.0L(6.0L×2個) |
| 加湿量 | 最大1200・1500・1800・1800mL/h(静音・eco・標準・のど肌) |
| 連続加湿時間 | 6.7・6.7・8.0・10.0時間(標準・のど肌・eco・静音) |
| 運転音 | 28~15・42~15・42~15・42~28dB(静音 最大~最小・標準 最大~最小・eco 最大~最小・のど肌 最大~最小) |
| 消費電力 | 最大(50/60Hz)42/47・370/370・390/390・390/390W(eco・静音・標準・のど肌) |
| タイマー | あり |
| コードの長さ | 2.0m |
| サイズ | 410×450×348mm(高さ×幅×奥行) |
| 重量 | 約9.4kg |
加湿能力が高いため大型ですが、奥行き280mmの薄型設計のためリビングやオフィス、店舗など、あらゆる空間になじみやすいです。広い空間にぴったりのパナソニック製加湿器を探している方におすすめします。
| 加湿方式 | 気化式 |
| 適用畳数(木造和室) | 39畳 |
| 適用畳数(プレハブ洋室) | 64畳 |
| タンク容量 | 約16.1kg(タンク空時) |
| 加湿量 | 1000・1500・2000・2300mL/h(弱・中・強・ターボ) |
| 連続加湿時間 | 約5.2時間 |
| 運転音 | 25・34・40・44dB(弱・中・強・ターボ) |
| 消費電力 | 8・18・32・46W(弱・中・強・ターボ) |
| タイマー | あり(切4h・6h・8h) |
| コードの長さ | 1.8m |
| サイズ | 高さ700×幅560×奥行き280(+脚部25)mm |
| 重量 | 約16.1kg(タンク空時) |
大型の場合、運転音が気になるところですが、最大でも48dBで静かな事務所レベル。また、静音モードを備えているためシーンによっては運転音を抑えられます。広い空間でも快適に使えるモデルを探している方におすすめです。
| 加湿方式 | ハイブリッド式(気化式✕温風気化式) |
| 適用畳数(木造和室) | 40畳 |
| 適用畳数(プレハブ洋室) | 67畳 |
| タンク容量 | 12.0L(6.0L×2個) |
| 加湿量 | 最大1600・1700・2400・2400mL/h(静音・eco・標準・のど肌) |
| 連続加湿時間 | 5.0・5.0・7.1・7.5時間(標準・のど肌・eco・静音) |
| 運転音 | (50/60Hz)31~17/20・48~17/20・48~17/20・48~31(静音 最大~最小・標準 最大~最小・eco 最大~最小・のど肌 最大~最小) |
| 消費電力 | 最大(50/60Hz)63/77・780/795・806/818・806/818W(eco・静音・標準・のど肌) |
| タイマー | あり(入切) |
| コードの長さ | 2.0m |
| サイズ | 410×450×348mm(高さ×幅×奥行) |
| 重量 | 約9.6kg |
「ダイキン」から選ぶなら加湿空気清浄機
空調メーカーのダイキンは、残念ながら加湿器を販売していません。ダイキン製で加湿を行いたいという方は加湿機能付きの空気清浄機から選んでください。
現行モデルで一番加湿量が多いのは「MCK905A-W」です。ただし、加湿空気清浄機は加湿器単体よりも加湿能力が劣る場合があるため、空気清浄機能が不要な場合は加湿器単体をおすすめします。
100畳以上対応の加湿器ならこれ!

広いオフィス、高齢者施設、ホールやエントランスのような100畳以上の空間に設置するなら、コスモテックの業務用大型加湿器「いつも」がおすすめです。
120畳の空間に対応し、フィルターレスのためお手入れが簡単。高圧ポンプによる細かいミストで加湿し、加湿能力が高いものの、消費電力は低めです。
100畳以上の広い空間で加湿器の導入を考えている方は、ぜひチェックしてみてください。
オフィスや店舗に設置するなら「レンタル」もおすすめ

オフィスや店舗に業務用加湿器を導入予定の場合は、購入ではなく「レンタル」という方法もあります。
レンタルサービスの内容は会社によって異なりますが、レンタルするとフィルターのような消耗品を無料で利用できたり、メンテナンスが不要だったりと、メリットが多いです。また、加湿器を使用しない期間の保管場所を確保する必要もありません。
レンタルで加湿器を導入する場合は、複数のサービス会社を比較し、月額はもちろんのこと、解約金やメンテナンスの有無なども確認して選びましょう。










