使ってはいけない? エアコンクリーナーのリスクとメリット
エアコンの掃除を個人で手軽に行えるエアコンクリーナー。便利な一方、「使ってはいけない」と言われることもあります。なぜ使用が推奨されていないのか、まずはそのリスクをご説明します。
- 故障・発火のリスク
エアコンは精密な電気製品です。エアコン内部を誤った方法で洗浄すると、内部の電気部品に影響を及ぼし、故障・発火・発煙のリスクがあります。
- 水漏れのリスク
エアコン内部に洗浄スプレーを使用した際に、内部のゴミや汚れが洗浄液と一緒にドレンホースに流れ込み、つまりの原因の可能性になる場合があります。
- コーティング・本体素材を痛めるリスク
エアコン本体に防カビ・抗菌などの目的でコーティングが施されている場合は、洗浄の際にコーティングが剥がれてしまう場合があります。
これらのリスクは、正しくスプレーを取り扱えば避けることができます。この記事では、エアコンクリーナーの選び方や具体的な掃除方法について詳しく解説するので、ぜひ最後までご覧ください。
エアコンクリーナーの選び方
洗浄するパーツに合わせて選ぼう

フィン
フィルター内部の薄いアルミの板が並んだ熱交換器です。エアコン内に取り込んだ空気を冷やしたり温めたりする役割を持っています。非常に汚れが溜まりやすく、ニオイやエアコンの効きが悪くなる原因になったりします。
エアコンクリーナーは、このフィンを洗浄する目的の商品が多いです。強力な噴射力で奥まで洗浄液を送りこみ、ドレンホースから流し出すことで掃除します。
フィルター
エアコンの前部のカバーを開けた部分にはめ込まれている網目状の部品です。エアコンが取り込む空気からホコリ・花粉・タバコのヤニなどを取り除きエアコン内部を清潔に保つための部品で、カビやニオイの原因になりやすい部分です。
フィルターは取り外しが容易で比較的掃除がやりやすいため、掃除機やブラシなどで表面のホコリを取り除くことも可能です。ただし、油や酷いカビのような頑固な汚れを落とす際には、フィルター用のクリーナーが有効な場合があります。
送風ファン
エアコン吹き出し口にある筒状の部品です。室内の空気を吸い込み、空調された空気を室内に送り出す役割を担っています。奥の方に位置するため掃除がしにくく、汚れが溜まると嫌なニオイの原因になります。
送風ファンの掃除には、しっかりと汚れに吸着するムースタイプのスプレーが適しています。
洗浄成分を確認

エアコンクリーナーを選ぶ際には、含まれている成分を必ず確認しましょう。液性や除菌・防カビ、消臭成分など、商品ごとにさまざまな特徴があります。親水皮膜を痛めない製品であれば、内部に施されているコーティングに影響を与えず掃除することが可能です。
ロングノズル付きなら奥まできれいに
エアコン洗浄の際には、奥の方まで洗浄液を送りこむ必要があります。狭い隙間から確実に洗浄液を送りこむには、強力な噴射力はもちろん使い勝手のいいノズルも重要なポイント。ロングノズルが付属している製品であれば、しっかりと奥まで洗浄成分を送りこむことができます。
香りの有無も重要
エアコンクリーナーには香り成分が添加されているものもあるため、購入前に確認しましょう。特にエアコンの嫌なニオイが強い場合は、香りが混じってさらにストレスになる場合も。気になる方は、無香性のクリーナーを選ぶのがおすすめです。
すぐに使いたいなら乾燥時間もチェック

エアコンシーズン中の掃除ですぐにエアコンを使いたい場合は、乾燥時間も確認しましょう。速乾性に優れた製品であれば、掃除してから1~2時間で使えるようになります。速乾性のクリーナーは液だれしにくく床を汚しづらいのもメリットですが、慣れるまで難しく感じる時もあるので注意です。
エアコンクリーナーおすすめ15選
フィンの奥まで徹底洗浄できるエアコンクリーナーです。緑茶のポリフェノールと除菌剤を配合し、除菌だけでなく嫌なニオイもしっかり抑えられるのがポイント。防カビ効果もあり、爽やかな使い心地が長続きするのも特徴です。自動お掃除機能付きのエアコンにも使えます。
ファンの奥のカビを効果的に除去するエアコンクリーナーです。もちもちの泡がしっかり汚れに密着し、ごっそり強力に落とします。跳ね上げ式ロングノズルでより掃除がやりやすくなっているのが特徴です。すすぎ剤で気になることの多いエタノール臭がしないのもポイントです。
もこもこのムース上の泡がしっかりファンに密着し、こびりついた汚れを効果的に落とします。リンス剤が中和防食効果を持っているので、アルミファンを痛めません。除菌・消臭効果もあるので、スッキリした使い心地が長続きします。
スプレーするだけ簡単にエアコン掃除ができるクリーナーです。見えない部分にも強力な噴射力で洗浄剤を届け、洗い残しが出にくいのがポイント。さらに含まれている銀コロイドで消臭・抗菌も可能。洗浄主成分は電解アルカリ水で、安全性も高いです。
ホテル清掃の現場でも通用する業務用クオリティのエアコンクリーナーです。強力な噴射力で細かな溝の中までしっかり洗浄できます。清掃と同時に消臭・除菌も行うので、すぐにクリーンな空気を送り出すことができるようになります。
水を電気分解して作られる電解アルカリ洗浄水をベースに作られたエアコンクリーナーです。シンプルな成分で無香タイプのため、人体にも環境にも配慮されているのが特徴。掃除が終わって30~1時間でエアコンが使えるようになるので、シーズン中のお手入れにもおすすめです。
洗浄・消臭・防カビが一気に行えるエアコンクリーナーです。洗浄成分が残らないクリア処方で、界面活性剤不使用・植物由来の抗菌成分配合で人体に優しいのがポイントです。乾くのが早いため、すぐにエアコンを使いたい季節にもぴったりです。
送風ファン・フィン・吹き出し口がこれ一本で掃除できるエアコンクリーナーです。一気にエアコン全体をケアできるので、掃除の時短が叶うのが嬉しい点です。電解アルカリ水仕様で液剤の残りもなく、使い勝手も抜群。ロングノズルも付属し、奥までしっかり洗浄できます。
低刺激のグリシン型両面活性剤を使用した、優れた殺菌力を持ったエアコンクリーナーです。中性で内部機構への影響も少なく、人にも優しい仕上がりです。吹き出し口の掃除にも使え、防カビ効果もあるため綺麗な状態を長続きさせることができます。
フィルターの細かい汚れを泡の力でごっそり落とせるスプレーです。泡がはじけて汚れを浮かすので、ブラシを使って擦らなくても汚れが落ち、フィルターを痛めません。除菌・カビ除去効果もあり、省エネ効果も期待できます。
塩素・漂白剤・アルカリ電解水・アルコール不使用の、エアコン本体にやさしいクリーナーです。除菌・消臭・カビ除去・防カビが一気に行えるのがポイント。内部フィン以外にも吹き出し口・フィルター・カバーのお手入れにも使えます。
強力な噴射力で洗浄液を送りこみしっかり汚れを落とすエアコンクリーナーです。フィン内部に浸透して発泡し、カビやホコリはもちろん、ガスコンロ周辺の頑固な油汚れやヤニもごっそり落とし洗浄できます。
界面活性剤や石油系溶剤不使用の、環境・人体に優しいエアコンクリーナーです。ジェット噴射でフィンの奥までしっかり洗浄液が届き、アルカリ電解水が汚れの微粒子に浸透しすっきり洗い落とします。消臭・除菌も同時に行え、お手入れの手間がなくなるのもポイントです。
エアコンのカビ取りに特化したスプレーです。微細なミストがフィンの奥まで届き、カビを除去します。これ1本で40台分のエアコン掃除に使えるので経済的なのも特徴。防カビ効果が1カ月続き、頻繁なお手入れが必要ありません。
防カビ効果のあるバイオBB菌と抗菌効果のある竹エキスが配合されたエアコンクリーナーです。強力ジェット噴射とロングノズル付属で奥の方まで薬剤が届きます。合成界面活性剤不使用・アルカリイオン水主成分で、人体にも安全です。
エアコンクリーナーを使う際の注意点
スプレーを使用する場合は、安全のために手袋・マスク・ゴーグルのような目を保護するものを着用しましょう。また、洗浄液がエアコン本体に残るとそれがカビの発生を誘発する場合があります。仕上げ洗いまでしっかり作業するように心がけることが大切です。
エアコンクリーナーを使った掃除方法
準備
- エアコンのコンセントを抜く
- 誤作動を防ぐために、あらかじめコンセントを抜きましょう。
- 換気をする
- エアコンクリーナーに含まれるガスを吸い込むと気分が悪くなったり健康被害が出る可能性があります。必ず窓を開けて作業空間の換気を行いましょう。
- 周囲の養生を行う
- エアコンクリーナーの液だれで周囲を汚さないように、ビニールと養生テープで保護しましょう。
冷却フィンの掃除
- フィンに付着したホコリを掃除機やブラシで取り除く
- エアコンクリーナーを噴射する
- クリーナーの使用方法に記載されている時間放置し自然乾燥させる
フィルターの掃除
- エアコンからフィルターを取り外す
- フィルター表面のホコリを掃除機やブラシで取り除く
- 屋外や風呂場などでフィルターにクリーナーを噴射する
- 汚れが浮いたら水で洗い流す
- 日陰で放置し完全に乾燥させる
送風ファンの掃除
- 送風口にノズルを差し込んで洗浄剤を噴射する
- 20~30分程度放置する
- すすぎ剤で汚れと泡をしっかり洗い流す
- すすぎ剤が流れ落ちたら送風運転し完全に乾燥させる
ひどい汚れはプロに任せよう
エアコンの汚れがひどい場合や自分で掃除をする自信がないという方は、プロの手を借りるのがおすすめです。費用は嵩みますが、自分では手の出せない部分もしっかりクリーニングでき、不具合や故障のリスクを避けることができます。業者の評判や競合との比較をしたうえで、見積もりを出してもらいましょう。
まとめ
エアコンクリーナーには確かに使用するリスクもありますが、気を付けて扱えば安全にエアコン掃除を行えます。使用する際には周囲の環境や自分の体調に気をつけながら作業しましょう。クリーナーを選ぶ際には、洗浄液の成分や香りの成分などそれぞれの特徴をしっかり吟味することが重要です。
