手縫いよりクオリティの高い刺繍ができるのが刺繡ミシン（コンピューターミシン）です。幼稚園や保育園で使用するエプロンやハンカチなどのアイテムに文字刺繍で名前を入れたりワンポイントを入れたりしおしゃれなアイテムが作れます。また、手縫いでは難しい、大きいサイズの刺繍も可能です。

刺繍ミシンの中には、オリジナルデザインを取り込みＴシャツや帽子に刺繍できるものもありオリジナルグッズが作れます。しかし、ブラザーやジャノメなどさまざまなメーカーのもの・安いもの・フリーモーション刺繍など機種によってできる刺繍が異なるため何を基準に選ぶか迷ってしまいがちです。

そこで今回は、刺繍ミシンの選び方やおすすめ人気ランキングを紹介します。ランキングは、データのタイプ・サイズ・機能・デザイン・メーカーを基準に作成しました。スマホと連動できる商品も紹介しますので、参考にしてみてください。

刺繍ミシンとは、刺繍用機能が搭載されたコンピューターミシンです。説明書通りにセッティングするだけで、自動的に柄や文字を生地に縫えます。機種によっては、模様データを用意しなくても、ミシンに内蔵された柄を刺繍に使用可能です。

刺繍ミシンでは、専用の刺繍枠をセットして使います。針が枠と連動して動くので、高密度でしっかりとした刺繍が簡単に仕上がります。完成後に洗濯しても糸がほつれにくく、複雑な模様や文字も鮮明に見えやすいです。

糸の密度などはミシンの設定で変更可能なので、手縫いでは糸がたるみやすい生地でもしっかりきれいに仕上がります。

一言で「刺繍ミシン」と言っても、縫製＋刺繍ができる「刺繍キットが必要なタイプ」と刺繍のみ行う「刺繍専用タイプ」の2種類あります。目的や予算に合わせて適切なタイプを選びましょう。

「刺繍キットが必要なタイプ」とは、通常の縫製ミシンに刺繍機能が付いたミシンのことです。刺繍を行いたいときには刺繍キット（アタッチメント）を使用することで刺繍を行えます。ミシン1台で縫製＋刺繍が可能。価格帯については10万円以下から100万円前後までと、かなりの幅があります。

刺繍のクオリティは価格に比例するところが大きいです。なお、刺繍キットは別売りのこともあるため、購入の際は刺繍キットの価格と内容を事前に確認しておきましょう。

「刺繍専用タイプ」とは、その名の通り刺繍に特化したミシンのことです。刺繍専用のため、刺繍キットが必要なタイプよりも高クオリティな作品を完成させられます。また、刺繍スピードや刺繍範囲においても刺繍キットが必要なタイプに比べて優れていることが多いです。

その分、本体サイズは大きく、かなりの高価格帯ではあります。プロレベルの完成度を目指している方におすすめのタイプです。

先ほどのタイプ紹介でも触れたとおり、刺繍ができるミシンの価格帯はかなり幅が広いです。ここでは「刺繍キットが必要なタイプ」に絞り、大きく3つの価格帯に分けて解説します。

• エントリーモデル（10万円以下）：刺繍機能は限定的。刺繍キットは別売りのことも。予算が決まっている場合は、刺繍キットも含めて範囲内に収まるか要確認。
• ミドルレンジモデル（10～25万円）：バランス重視派におすすめ
• ハイスペックモデル（25万円以上）：本格的な作品づくりを行いたい方におすすめ

刺繍ミシンはモデルによって刺繍可能な範囲、すなわち刺繍できる広さが異なります。対応範囲はモデルによって大きく異なり、範囲が小さめのモデルでは10✕10cm以下、大きめのモデルでは18✕30cm。小物にイニシャルやワンポイントを入れる予定であれば範囲が小さくても問題ありませんが、大きめの刺繍を入れるのであれば対応範囲のチェックが必須です。

公式サイトやECサイトのスペック表に最大刺繍エリアが記載されているため忘れずに確認しておきましょう。

PCやスマホからデザインをダウンロードして使用する予定がないなら、あらかじめ搭載している内蔵デザインやフォント数が多いモデルがおすすめです。ミシンによっては、ディズニーやムーミンのような人気キャラクターのデザインを内蔵しています。また、北欧デザインが刺繍できるモデルも人気です。

オリジナルデザインを刺繍したい場合は、PCやスマホと連携できる刺繍ミシンがおすすめです。パソコンやスマホで作成したデザインをUSBやWi-Fi経由でミシンにデータ送信することで、オリジナル刺繍入りの作成を完成させられます。

オリジナルの刺繍データを作成するためのソフトも販売されており、ソフトによっては画像をデータ化することも可能。また、手軽にデザインを作成するなら、スマホで簡単に操作できる専用アプリもおすすめです。

ミシン初心者なら、使い勝手にも注目して選びましょう。例えば、モニターがタッチパネル式の場合、スマホ感覚で操作を行えます。また、モノクロよりもカラーのほうが視認性が良く、刺繍デザインもイメジーしやすいです。

簡単に針に糸を通せる「自動糸通し機能」、上糸と下糸の調子を自動で調整する「自動糸調子機能」も搭載していると、作業のストレスを減らせるためおすすめ。また、動画マニュアル付きのモデルであれば、操作内容を視覚的に理解しやすいです。

集合住宅や家族が寝静まった後に刺繍ミシンを使う予定の方は、静音に力を入れたモデルを検討しましょう。また、ミシンと机の間や机と床の間に防振マットを敷いて振動を抑えることも騒音対策につながります。

音が伝わりやすい構造の集合住宅に住んでいる場合、夜間や早朝の使用は特に配慮が必要です。

大きな刺繍や複雑な刺繍を行う場合、刺繍が完成するまでに1時間以上かかることもあります。ハイスペックなモデルほど刺繍ピードが速い傾向にあるため、大きめ・複雑な刺繍をたびたび行う方や作業効率を重視する方にとっては刺繍スピードもチェックしておきたい重要な項目です。

各通販サイトの売れ筋ランキングもぜひ参考にしてみてください。

※上記ランキングは、各通販サイトにより集計期間・方法が異なる場合がございます。

必要なものは、刺繍ミシン・刺繍機（刺繍ミシンのタイプによってはいらない）・デザインのデータ・ミシン刺繍糸・ミシン刺繍用下糸・接着芯（水生下地・安定紙）・糸切りバサミです。刺繍ミシンの糸は、普通の糸と構造や光沢が違うので用意してください。

刺繍ミシンの使い方を紹介していきます。まずは刺繍するデザインをミシンで選択し、ミシンの指示に従い刺繍糸を選びセットしてください。次に、刺繍したい布を刺繍枠に入れミシンにセットします。

最後に、ボタンを押せば自動で刺繍してくれ完成です。色を変えるときはミシンが自動で止まるので、ミシンの指示通りに作業していけば作品が作れます。糸が詰まったり針の太さがあっていないときなどもミシンが指示してくれるので初心者でも簡単です。

刺繍をする際に欠かせないのが接着芯や安定紙です。しかし、なぜ必要なのか疑問に思う方も多いと思います。安定紙や接着芯を使用すれば、生地がピンと張れ仕上がりがきれいになるうえ、伸縮性のある生地でも刺繍できるようになるからです。

また、水性の下地もあり刺繍後に水で洗うと下地が無くなります。そのため、刺繍部分が硬くなりにくいです。しかし、水洗いできない生地に刺繍する場合は、水性の下地は使用できません。

刺繍ミシンは精密機器なので日ごろからメンテナンスしなくていけません。簡単にできるメンテナンス方法をご紹介しますので、参考にしてみてください。しっかりメンテナンスして刺繍ミシンを長持ちさせましょう。

メンテナンスで使用するのは、はたき・エアースプレー・ミシン用油さしです。まずはたきで大まかなごみをはらった後、エアースプレーで隙間のごみを吹き飛ばします。最後に、下糸の釜に油を指して終了です。

刺繍ミシンと普通のミシンの違いは精密さです。刺繍ミシンには普通のミシンには付いていない機能も搭載しているので、幅広い方が使いやすくなっています。刺繍枠や刺繡機を外せば普通のミシンとして使用できるものもあるので、使用方法によって選んでみてください。

自分で作成したイラストや画像からオリジナルデザインを作成するなら専用ソフトを使ってデータに変換しなくてはいけません。そこでおすすめの専用ソフトを2つ紹介します。ミシンんとソフトは同じメーカーで揃えた方が使いやすいです。

1つ目が、ブラザーが販売している刺しゅうPROです。パソコンでオリジナルデザインを作成できます。ステッチの種類が14種類、線縫いの種類が8種類ありその組み合わせでさまざまなデザインの作成が可能です。

2つ目が、ジャノメが出しているiPad専用の刺繍アプリです。指やスタイラスペンで書いたイラストをそのままデータにできるので、パソコンが苦手な方でも使いやすくなっています。使いやすいソフトから選びミシンを選びのもおすすめです。

専用ソフトを購入するには、安くても10万円程するのが現状です。しかし、無料で刺繍データを作成する方法もあります。使用するソフトについて詳しく紹介していきますので、参考にしてみてください。

使用するソフトはインクスケープとインクステッチです。インクスケープでイラストやロゴ、写真加工ができ、インクステッチはインクスケープに組み込んで使用するプログインになります。

刺繍ミシンの選び方やおすすめ人気ランキングを紹介してきました。高価な商品なので、しっかりとどんなものを作るのか考えて購入しなくては無駄になってしまいます。オリジナルデザインで唯一無二の作品を作ってみてください。